熊本競輪開設67周年記念「火の国杯争奪戦・in久留米」

熊本競輪の開設67周年記念「火の国杯争奪戦・in久留米」が、あす19日から22日までの4日間開催される。
SS班3人をはじめトップレーサーが久留米バンクに集結。今年も熱い優勝争いが繰り広げられる。
絶好のパートナー深谷知広を得た浅井康太がV戦線をリード。武田豊樹も好相性のバンクで復活のノロシを上げたい。
昨年の覇者で熊本輪界のエース中川誠一郎も黙ってはいない。

【レース展望】

熊本地震の影響で今年も久留米競輪で代替開催される。昨年は熊本のエース中川誠一郎が笑ったが、今年もまた豪華メンバーが覇を競う。SS班は3人。いわき平オールスターで落車した武田豊樹は直前の寬仁親王牌がひと息だった。その点、浅井康太は同牌で決勝進出と動きは悪くなかった。おまけに今回も深谷知広という願ってもないパートナーがいる。深谷との連係から浅井が俊敏なハンドルワークを見せてくれそうだ。
その深谷も完全復活。同牌では4日間、未勝利ながら力強いフットワークで決勝にコマを進めた。その決勝は打鐘過ぎから巻き返したものの新田祐大に合わされ失速、8着に敗れた。だが、ナショナルチームにも籍を置き、東京五輪をも視野に入れる深谷はさらにパワーアップしている。深谷―浅井に近藤龍徳がラインを固める陣容になると浅井が有利に運べるはずだ。
いわき平オールスター準決で落車し骨盤骨折の大ケガを負った武田豊樹は、同牌を強行出場。二次予選で敗退するなど、動きはぎごちなかった。どこまで復調してるか。当地は12年のGⅢ(久留米開設記念)を制すなど相性もいい。元気な弟子・吉沢純平が師匠を引き出しにかかるし、木暮安由が追加参戦することで層が厚くなった。さらに佐藤悦夫、岡田征陽ら関東のコマがそろった。
昨年、歓喜の地元記念初Vをもぎとった中川誠一郎も圏内だ。今年は仕事始めの和歌山記念を制し、好ダッシュを決めたが、このところは苦戦続き。世界の舞台を経験している中川の脚力は浅井、武田にもヒケをとらない。今回は5月京王閣ダービー、6月高松宮記念杯(岸和田)でGⅠ決勝の舞台を体験した山田英明が参戦するし、合志正臣や松岡貴久、松川高大ら九州勢も分厚い布陣で臨む。九州の核は地元記念連覇に挑む中川誠一郎だ。
南関勢も粒ぞろいだ。復活急の岩本俊介は得意のまくりで白星を量産しているし、オールラウンダー松谷秀幸も必ず見せ場を作る。直前の小松島FⅠで優勝を飾るなど復調ムードの職人・松坂英司にも注目したい。近畿からファイター南修二と古性優作が名乗りを上げる。ともに暴れん坊ゆえ、常に事故点がつきまとうがさばける南、タテ、ヨコ自在の古性が戦線をかく乱する。
北日本からも個性派が集まった。さばき俊敏な大槻寛徳は引き続き好調だし、最後まであきらめない和田圭も魅力いっぱい。小松崎大地、飯野祐太、坂本周輝ら機動力型が上位に対し、どう立ち回るかが焦点だ。堤洋、佐々木則幸、星島太ら中四国はラインに上位を脅かす機動力型が不在で苦戦ムード。

【注目選手 浅井康太 久留米バンクと好相性】

先の寬仁親王牌。苦しみながらも決勝へとこぎつけた浅井康太は愛知3車(深谷知―吉田敏―金子貴)と別線勝負となった。
「自力勝負」で11年の岐阜オールスター以来、3度目のGⅠ優勝を目指した浅井だったが、椎木尾がマークする中、よもや逃がされる展開に泣き、9着大敗を喫している。
その寬仁親王牌まで、今年20場所(すべてGレース)を消化し、意外や優勝はゼロ。決して力が落ちたわけではない。新田祐大を擁する北日本勢をはじめ、他地区の包囲網がさらに厳しくなったのも苦戦を強いられているひとつの要因だろう。
今年の賞金ランクは7700万円余りで第5位。7年連続となるグランプリの出場権もほぼ手中に収めているが、今年終盤に向けて、ひとつ勲章を積み上げたい。
久留米バンクは12年に記念V(久留米・開設記念)するなど好相性だ。今回も過去何度も連係し実績を残してきた深谷とセット配分となる。自慢のさばきとキレ脚で別線勢の激しい抵抗をはねのけてくれよう。

【注目選手 吉沢純平「自分の競走で見せ場を作る」】

前の別府FⅠで連日、力強いフットワークを見せた吉沢純平。?①で勝ち上がった決勝は逃げる北津留を追い上げ、返す刀で番手まくりを決めて優勝。ラインで上位を独占するなど本命ファンを喜ばせた。
強気な攻めが吉沢の〝売り〟だが、半面、常に落車の危険性がつきまとう。2年前には松山で落車し頭蓋骨骨折の大ケガを負っているが、その都度、はい上がってきた不死鳥だ。
「状態はいいし、力を出し切る自分の競走で見せ場を作りたい」とやる気を見せている。

【久留米バンクの特徴】

ガタが少なく選手間でも走りやすいと評判の400㍍走路。冷え込むと走路は重めになるが先行有利とみていい。ただし、トップクラスが集まるGⅢ開催となると逃げ切りは難しい。
カントはきつめ。コーナーで流れることはなく、よく決まっている印象だ。それも3角までにハナに立つ早めの仕掛けが有効。直線の伸びは内、中、外と平均して伸びるが、3、4番手から中バンクを使い突き抜けるシーンも目にする。
競りは風による影響が少なくイン有利とは言えない。