競輪発祥の地・小倉競輪場(北九州メディアドーム)で争われる「第61回競輪祭」(GⅠ)は昨年に続き6日制のナイターで19日から24日まで開催される。年末の立川グランプリ(GP)の出場権を懸けた競輪王戦の攻防はもちろん、ガールズGPトライアルも見逃せない。輪界は今、群雄割拠。しかし場所は九州。エース中川誠一郎(40=熊本・85期)が4度目のGⅠ制覇へ激しく躍動する!
今年最初のGⅠ全日本選抜(別府)を単騎がましで制し、早々と年末のグランプリ(12月30日=立川)を手にした中川誠一郎。「今年一発目のGⅠ、それも九州で獲れたのは最高。年末まで高みの見物をさせてもらう」。大一番を追えた中川はこう言って周囲を笑わせたものだが、6月・高松宮記念杯(岸和田)では〝先行日本一〟の看板を掲げる脇本雄太の番手を回れる幸運。新田祐大のまくりに合わせるように健脚を伸ばし、3度目のGⅠ優勝を達成した。
3年前の静岡ダービー。圧巻のまくりで歓喜のGⅠ制覇を成し遂げた中川は、かつてはナショナルチームに所属。世界選手権、ワールドカップなど世界の舞台を経験した。脚力だけなら来年の東京五輪でメダル獲得を目指す脇本、新田ともヒケを取らない。
10月の熊本記念(in久留米)も4連勝で制し、デモンストレーションは終わった。競輪祭はこれまで決勝進出なしと何かと相性の悪いGⅠだが、今年すでにGⅠ2勝を飾っている中川だけに、そうも言ってられない。「九州の代表として、しっかり走りたい」とキッパリ。韋駄天(いだてん)中川をイチ推しだ。