川崎競輪FⅠ「スポーツニッポン杯争奪戦」は、25日から27日まで3日間にわたって開催される。S級とガールズ、A級で1日12レース。メインのS級戦は同県3人での結束となりそうな福島ラインが本線。115期の快速ルーキー・高橋晋也と88期ビッグネームの渡辺一成&山崎芳仁が力を合わせて上位独占を狙う。南関はスピードある岩本俊介と小原太樹がタッグ。そのほか、まくり鋭い松岡健介、差し脚切れる神山拓弥らが出場。ガールズは力上位の小林莉子に柳原真緒、川崎がホームの高木佑真らにより熱戦が繰り広げられる。
 

強力ライン

渡辺 一成

 
 強力ラインを形成する福島勢の軸は渡辺一成か。急な追加を受けての出場だが先行パワーある高橋晋也の番手を回れれば絶好のVチャンス。前走松阪FⅠでも決勝で同県後輩の真船圭一郎の番手を回ったが、逃げた真船を目標に好展開を生かし切れず2着。その分も、ここではしっかり結果を出したい。山崎芳仁は1月地元のいわき平記念で久々のGⅢ制覇。その時は高橋の番手で勝機をつかんだが、渡辺が追加で参戦となれば後ろ回りとみるのが自然。前走豊橋GⅠ3日目は自力勝負の渡辺に前を任せて2車で連係した。ここは高橋―渡辺―山崎の並びで上位独占へ。同県でしっかりと呼吸を合わせる。
 
 前で仕掛ける高橋は昨年10月にS級特進し、3戦目の12月京王閣FⅠで初V。山崎が勝ったいわき平記念では8着に沈んだが、これは早めから突っ張っての結果。ここではしっかりペースをつかむか。S級で2回目のVへ、積極果敢に出て強さをアピールする。
 
 岩本俊介も上昇気配で怖い存在。川崎では昨年10月FⅠで完全V。今年は初戦の1月いわき平FⅠで完全Vを決め、その次の大宮記念は初日から3連勝で決勝へ。前走豊橋GⅠでも一予、二予と連勝で準決まで進んだ。持ち味のダッシュとスピードに磨きを掛けて勢いに乗る。カマシかまくりが決まれば一気に浮上する。
 
 南関で地元の小原太樹が岩本と連係。いわき平記念の決勝では目標不在で山崎に外から競り込んだが失敗。岩本マークが望めるここは前の仕掛けを信じて直線勝負。差し切ってのVを狙う。
 
 松岡健介は鋭いまくりが魅力。1月下旬の和歌山FⅠで3連勝を決め、今年初V。流れに乗って出れば、ここも好勝負は間違いない。
 
 神山拓弥は関東の目標が不在となってもシビアな位置取りから切れ味を発揮。栃茨同士でS級に特進して4戦目の新鋭・朝倉智仁がおり、連係できれば流れが向くことも。
 
 取鳥雄吾も積極的な走りで好調キープ。前走小倉は3日制GⅢで予選、準決と連勝。ただ、決勝は勝負どころで後方8番手となり不発。しっかり仕掛けて力を出し切れるかが鍵と言える。
 
 山口富生は松岡と中近で連係か、中部ラインで同学年の小嶋敬二とタイトルホルダー同士でのタッグも。しぶとい走りで健在ぶりを示す。
 

ガールズ見どころ

 
 中心は自在戦で強さを見せる小林莉子だ。好位をキープし、まくりか早めの追い込みで頭狙い。今年初戦の1月松戸以来のV獲りへ気合を込める。力で小林に迫るのが柳原真緒。今年は優勝がないが久留米ガルコレトライアルで決勝2着。5月静岡ステージの権利をゲットした。自力で仕掛けて好勝負地元高木佑真は先行基本のスタイルで初V狙い。しっかり仕掛けて見せ場をつくる。位置取りの巧みさでは東口純。堅実に運び前々確保から上位へ。坂口聖香は前走失格の悔しさをここにぶつける。流れに乗ると怖い。石井貴子(東京)は積極策で粘り込みも。中野咲や黒河内由実の連絡みにも警戒。