「第2回小倉濱田翁カップ」(GⅢ)が東西のトップレーサーを集め、14日から16日までの3日間開催される。スポニチは武田豊樹の復活劇に期待したが、復調ムードの佐藤友和や海老根恵太らが控える混戦相場と言っていいだろう。
 
 また、ガールズケイリンでは同カップ連覇を狙う児玉碧衣が参戦。奥井迪、荒牧聖未、尾崎睦らと激しい攻防を繰り広げる。

 

復活の予感

武田 豊樹

 
 今年もまた東西の精鋭が競輪発祥の地・小倉に集まった。戦歴面ではGⅠ7勝、GP1勝を誇る武田豊樹の存在が際立っている。しかし、その武田も昨年は落車に泣かされた。9月岐阜記念では2日目二次予選Aで落車し、鎖骨骨折などの大ケガで約3カ月を棒に振っている。
 
 不安は確かにあるが、直前の高松記念では2日目の二次予選Bを自力で復帰後初勝利を手にするなど、持ち直している印象だ。幸い、今回は同県の後輩・山岸佳太や金子哲大、河合佑弥ら同地区の機動力型が控える。彼らを目標に過去2度、競輪祭を制している思い出の地で武田が復活劇を演じるとみた。
 
 復活と言えば佐藤友和がクローズアップされる。GⅠ2勝の実力者ながら、体調を崩し、いつしか大舞台の主力級からはずれてしまったが、持ち点も109点まで戻した。菊地圭尚との北日本連係で佐藤が急浮上するパターンもある。渡辺晴智、海老根恵太のタイトルホルダーも圏内。好調・松坂洋平の攻めを足場に南関勢の台頭を警戒したい。
 
 地元の小川勇介、北津留翼が躍起になっている。ともに展開に左右される面は否めないが、気合は誰にも負けない。北津留はムラ駆けだが、脚力だけなら上位クラスと言っていい。この地元コンビに力を付けた中本匠栄が加わる九州勢が波乱を演出しそうだ。中四国は取鳥雄吾、佐々木豪がV戦線に割って入る。ライン的には劣勢でも、ともに気配は上々。持ち前のパワーで上位陣を脅かす。
 
♥ガールズケイリン展望

不動の主役

児玉 碧衣

 
 昨年の記念すべき第1回大会で優勝を飾った児玉碧衣が不動の本命人気を背負う。昨年の児玉は暮れの立川でガールズGP連覇を達成するなど充実一途。かまし、まくりのスピードはメンバー中、ピカイチだ。順当なら児玉が力で昨年に続き濱田翁カップをもぎとる。
 
 児玉に次ぐ第2勢力は奥井迪であり、尾崎睦、荒牧聖未だ。強気の先行勝負を貫く奥井が激しく抵抗。児玉がてこずるようだと、まくり一発の魅力を秘める尾崎、荒牧にもチャンスが巡ってくる。