立川競輪FⅠ「スポーツニッポン杯」は、25日から27日まで3日間にわたって開催される。中心は吉沢純平&武田豊樹の茨城師弟コンビ。トップレベルの機動力を備える吉沢が師匠・武田とのワンツーへ気合の仕掛けを見せる。そのほか前走Vの小川真太郎や中村浩士、和田圭、桐山敬太郎、坂本亮馬、高橋陽介、川村晃司ら実力ある顔ぶれがそろって連日、熱いバトルが繰り広げられる。
機動力◎ |
吉沢 純平 |
同一GⅠ3年連続での決勝進出を狙った前走豊橋全日本選抜では準決で8着に敗れた吉沢純平。それでも2日目二予、最終日とラインの先頭で戦い2勝。ここではワンランク上の強さでシリーズをリードする。意外にも、優勝は18年12月四日市FⅠが直近最後で、昨年は1度もなかった。関東地区のレースでもあり、ここで久々に勝利の美酒を味わいたいところ。しっかり仕掛けて力を出し切る。
武田豊樹は落車負傷の繰り返しでなかなか調子が上がらない。昨年9月岐阜記念2日目の落車では左鎖骨を骨折。12月伊東記念で実戦復帰したが復調途上は否めない状態と言っていい。それでも弟子の吉沢がいることは何よりも心強い。前々走高松記念では3日目準決と最終日に連係。準決は吉沢が不発で自身は直線で突っ込んだが4着。最終日は吉沢がまくって1着も、離されて追う形になり3着という結果だった。前走小倉からは、ここまで中7日。可能な限りコンディションを整えて実力を発揮したい。
小川真太郎もパワーはグレード戦でも通用するハイレベル。追加で出場した前走向日町FⅠでは中団キープから得意のまくりを鋭く決めてV。そこから中2日と間隔が詰まっていることは気になるが、そのままの勢いでここでも好走するか。持ち味のダッシュとスピードを生かして連続Vを狙う。
南関勢は自在性ある桐山敬太郎に差し脚鋭い中村浩士が続き連独占を目指す。直近連係は豊橋全日本選抜2日目で、その時は桐山が打鐘前から出て先行した。状況に応じて何でもこなせる桐山が攻めの走りを見せれば、展開は後ろを回る中村に向く。
和田圭も鋭い差し脚で上位争いへ。北日本同士で動ける高橋陽介に前を託しての勝負となるか。流れが向けば直線で一気に伸びてくる。
坂本亮馬は立川バンクを走るのが約5年ぶり。GⅠでも後ろを回ったことのある小川に目標を絞ることになるか。鋭い踏みだしに食らい付き、直線勝負に懸ける。
川村晃司は昨年12月立川グランプリシリーズのFⅠを走って①④④着。準決は逃げて2着の稲毛健太の番手を回ったが勝負どころで内をすくわれて決勝入りを逃した。ここは持ち味の機動力を生かした組み立てになるか。近畿同士で復調してきた中西大との連係も。2カ月前の悔しさをここで晴らせるか。意地の走りを見せる。
A級見どころ |
昨年11月の広島FⅠでは準決、決勝と別のラインで戦った上吹越直樹と薦田将伍。準決は両者自力勝負で薦田2着、上吹越3着。決勝は逃げた鶴良生の番手から直線抜け出した上吹越が勝利を手にした。メンバー構成から判断し、ここでは連係することになるか。積極的な薦田を目標にできれば上吹越に展開有利だ。差し切りVが決まるか。
勢いづくのは115期の小畑勝広。2班に特昇して2戦目の1月宇都宮で完全V。組み立ては先行が基本。ペースを握ると怖い。地元の内田玄希が番手で、3番手を大矢将大が固めるか。山崎光展は近畿連係で機動力ある谷口友真を目標に浮上も。明田春喜や植木和広は位置次第で強襲がある。