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 岐阜競輪場を舞台に、27日から「スポーツニッポン杯」が開幕する。競輪界期待の星である地元の山口拳矢(25)が登場。山田諒や小森貴大、藤根俊貴、福永大智といったイキのいい機動型も参戦してシリーズを盛り上げる。3日間の白熱のバトルは必見だ。

210326松阪・山口拳矢 

 現在競輪界で最も勢いのある若手と言えば山口拳矢と言って相違ないだろう。今年はFⅠ戦3Vに加え、3月のルーキーチャンピオン(大垣)では同世代のライバルを撃破して優勝している。間違いなく次世代を担うエース。輝かしい戦歴の一方、苦い経験もしている。初のビッグレース参戦だった同月松阪ウィナーズカップの準決は逃げた高橋晋也を捕らえ切れず敗退。トップ戦線での洗礼を浴びる形となった。

 

 しかし、続く4月豊橋では修正能力の高さを見せてくれた。初日は打鐘過ぎ2センターからカマして別線を圧倒し、準決ではそつなく中団を確保して捲り快勝。迎えた決勝では前々に踏み上げると、カマした吉田拓矢の後ろにはまり、ゴール前で吉田を捕らえて完全Vを決めた。

 

 「ウィナーズカップで9車の難しさと、仕掛けの甘さを痛感した。前々に攻めることを心がけているし、豊橋ではそういったレースができたと思う」

 

 大舞台での経験が自らの糧となった。あらゆるレース展開にも対応して最高のパフォーマンスを披露。走るたびに経験値を増やし続ける。常に進化を遂げ、今もなお成長中なのだ。
 
 「5月の全プロ記念(5月29、30日、広島)が9車なので、そこに向けて前々に踏む気持ちを忘れずにやっていきたい」

 
 どんな時でも先を見据えている。狙うはもちろん競輪界の頂点。進化を遂げているスーパールーキーは今回、昨年11月以来の岐阜参戦となる。前回は準V止まりだったが、さらに成長した姿を地元のファンに披露した。自慢のスピードを存分に発揮して、シリーズをグイグイとけん引する。

 

 ♤山口 拳矢(やまぐち・けんや)1996年(平8)1月26日生まれの25歳。岐阜県出身。岐阜支部。117期。昨年のデビューから無傷でS級に特進して、本格デビューからの連勝を20まで伸ばした。S級でのFⅠシリーズは4V。大垣でのルーキーチャンピオンも優勝。父は98年(立川)、11年(平塚)にグランプリ2Vの幸二氏(52、62期・引退)。兄は聖矢(27、115期)。

210124四日市・山田諒

 地元の山田諒が着実に力を付けている。昨年10月の富山では、単発レースを除くS級シリーズで初優勝を達成。今期は初めてS級1班への昇格を果たしたが、チグハグなレースが続いていた。2月の高松記念最終日で落車の憂き目。このケガで1カ月以上の欠場を余儀なくされた。 

 復帰戦は復帰戦は初のビッグレース参戦となった3月の松阪ウィナーズカップ。負傷明けということもあり精彩を欠いていた。それ以上にトップ戦線での洗礼を浴びる形になって、ホロ苦いビッグデビュー。それでも直前の西武園記念では1勝2着2回と復調気配を示している。ケガの不安を払しょくして本調子に戻っている。そして、松阪の敗戦を糧に脚力を強化。大舞台での経験は決してムダではなかった。むしろ山田自身の成長につながっている。 

 1番の持ち味は強じんな脚力。苦にせず長い距離を踏める〝強地脚〟は大きな武器になる。ド迫力の仕掛けでレースを支配。たとえ後方になってしまった時でも、早めのロングスパートで別線を一蹴する。S級になってからは捲りのキレ味も増してきた。今回は勝手を知るホームバンクが舞台。仕掛けどころは熟知しているなら、豪快スパートでレースを優位に運んで、別線を封じる。 

山田 諒(やまだ・りょう)1999年(平11)2月4日生まれの22歳。岐阜県出身。岐阜支部。113期。18年7月大宮でビューして、初優勝は18年8月大垣。19年6月にはS級に特別昇進。S級でのFⅠシリーズ初優勝は20年10月富山。同期には松井宏佑(28=神奈川)や宮本隼輔(26=山口)がいる。

201117福井・小森貴大

先行予想 山口がV候補筆頭だ。地元を代表するトッププレイヤーにまで成長を遂げている。昨年10月にS級に特別昇進すると、12月の伊東では3連勝でS級初優勝を飾った。続く広島記念ではGⅢ初優出を達成。年が明けて勢いはさらに加速。ここまでF1戦で3Vに加えて、3月ルーキーチャンピオンも優勝。抜群のスピードを武器に、俊敏に仕掛けてシリーズの主役を担う。 

山口と共に地元のトリデを守るのは山田だ。直前の西武園では1勝して3連対の活躍。熟知しているホームバンクで自慢の馬力を発揮する。原真司は3月大垣記念で優出。決勝は3着で競輪祭の出場権利をゲットした。確かな決め脚は魅力たっぷり。4月の豊橋でも優出していて、好調をキープしている。 

小森=写真=は19年のS級昇格からなかなか伸び悩んでいたが、着実に実力を上げている。3月の豊橋では単騎ながら先手ラインを追走すると、豪快に捲ってS級初優勝を達成した。ひとつのカベを乗り越えてひと皮むけた感がある。攻めに迷いは一切なし。一気の仕掛けで主導権を握る。福永は近畿期待の新星だ。潜在能力は高く、破壊力は屈指。白星が多い反面、大きい着が目立つのは仕掛けの早い先行選手があるが故。2月の向日町決勝では川村晃司、長尾拳太との3分戦も、後方から猛烈なスピードで捲ってS級初優勝を飾った。強じんな脚力に磨きをかけて成長を続けている。 

藤根はさえを欠く場面が目立つが、2月の小倉で優出など着実に復調気配を描いている。本来の能力は高く、底力は上位。ゴール前の突っ込みには定評のある鷲田幸司にも注目したい。3月の名古屋、広島で優出と上昇ムード。決め脚は最上位で、コース取りも的確だ。近畿はイキのいい機動型が揃っているのも実に頼もしい。目標からスピードをもらって鋭く強襲する。 

窓場千加頼はタテヨコ俊敏に踏めるところが魅力。近況は早めの仕掛けも目立っていて、攻め幅は実に広い。3月の立川では優出。川崎記念では準優進出と、高いレベルで安定している。持ち味である俊敏な組み立てから中団以内を確保して、鋭いタテ脚を披露する。