A級1・2班戦展望
実力、脚力ともに拮抗しVの行方は混とん。しかしながら、実績は鈴木謙太郎(40=茨城)が一歩リードする。師匠・平沼由充(83期)の指導のもと、福島籍では2度のGⅢ優勝を飾った。
今期は無念のA級落ち。しかし、このクラスではやはり別格。降格初戦の大宮を❼②❶で制すと、8月取手で完全V。11月弥彦でも❻①❶で今期3度目の優勝を手にした。
その実力もさることながら、安定感も折り紙付きだ。今期13場所中、決勝を外したのは8月玉野のみ。とくに上位着が必要な準決のクレバーかつ力強い走りが印象に残る。
40歳とベテランの域に入った鈴木は近況、追い込みもこなす自在派にイメチェンしているが、破壊力あるタテ攻撃も魅力一杯だ。
荒川達郎
今回は格付け2班ながら特昇後、すでに2Vをマークしている123期の大器・荒川達郎(25=埼玉)が参戦することで、マーク可能な鈴木にVチャンスが訪れる。
山本恵介
変幻自在に山本恵介(44=福島)がV戦線をかく乱する。10月前橋、11月熊本を連覇するなどこちらも好調そのもの。同県の後輩・坂本拓也(39)が前回りし、山本を引き出すケースも考えられる。
地元から富弥昭(53=山口)が上位進出に虎視眈々。ケレン味のない和泉尚吾(27=愛媛)の攻めを足場に見せ場を作ってくれよう。
田中会心
九州勢も侮れない。2班ながらパワーアップした田中会心(24=熊本)が全前述のV候補を脅かす。ラインを形成する上吹越直樹(43=鹿児島)が田中との連係で決め脚を発揮する。また熟練・加倉正義(53=福岡)のハンドルさばきにも注目。