2019年最初のGⅠ「第34回全日本選抜競輪」が8日~11日の4日間にわたって、別府競輪場が開催される。昨年賞金王に輝いた三谷竜生(31=奈良)らSS7人を含め、全国から選抜された強豪108選手が出場する。スポニチのオッサン記者3人がそれぞれの担当地区の一押し選手紹介する「俺の激押し!!」。連載2回目の今回は大阪本社の古川記者は近畿・中四国地区からピックアップ。4年ぶりのSSに返り咲き、1月の松阪記念を4連勝でVを飾った村上博幸(39=京都)らに注目する。

村上博幸 不惑の復活

大阪本社・古川文夫

 18年のGⅠ戦線をリードした地区は文句なしで近畿ラインである。ただ、今大会は主軸となった昨年GⅠ2Vの快速王・脇本が不在(※東京五輪に向けて自転車競技専念中)。これで担当3地区の力関係は、昨年ほど差はないようにも感じる。今年一発目のGⅠは波乱含みとみて、勝ち上がり戦や敗者戦でも乱戦になった時に出番がある3地区の好調選手を推奨しよう。

 近畿の1番手は村上博幸(京都=写真)。年頭に「ボク(4月15日で)もう40歳ですよ(笑)」と話していたが直前の松阪記念決勝で見せた差し脚は大したもの。とても今年、不惑とは感じさせない脚勢であった。「風が強くても気にならない」と重いバンク状況でも不安なし。10年のGP覇者復活と見えたので4日間、注目したい。

 

 あともう一人は古性優作(大阪)。1月の大宮記念準決勝。先行しながら、中団から捲ってきた地元・平原にぶつかる戦いぶりを見た時、今年に賭ける意気込みが伝わってきた。あの闘志は、きっと今後につながる。ラインの先頭時はもちろん、番手戦になった時には、厚めに狙ってほしい。

 

 中部は当然、浅井康太(三重)が主力になってくるが、金子貴志(愛知)の底力は目逃せない。成績に波があるものの、1月和歌山記念2予の捲りは無論、準決で先行して、GPレーサー三谷竜を苦しめたダッシュ力は着以上の内容。13年GP優勝者が復調急なら決勝戦進出のメもある。

 

 中四国では若手の先行選手に人気が集まるが、穴なら追い込みの橋本強(愛媛)。近況の気配よく、展開さえ向けば上位級相手でも十分勝負になる鋭さを秘めている。
近畿は村上博と古性。中部が金子。中四国からは橋本。番組次第になるが、この4選手がイイ配当を提供するムードはある。乞うご期待。(古川 文夫)

 

♤古川 文夫(ふるかわ・ふみお)1967年(昭42)、大阪府生まれの51歳。立命館大卒。92年、入社。95年整理部からレース部に異動。競輪担当となり、365日が競輪ライフに。平成の鬼脚・小橋正義氏とは同世代。現在、大阪本社編集局次長兼レース部長。

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連載第3回 山口・九州の押し選手

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