2019年最初のGⅠ「第34回全日本選抜競輪」が8日~11日の4日間にわたって、別府競輪場で開催される。昨年賞金王に輝いた三谷竜生(31=奈良)らSS7人を含め、全国から選抜された強豪108選手が出場する。きょうから3日間、車券歴42年の岡崎兼治(西部総局)、同32年の中林陵治(東京本社)、同27年の古川文夫(大阪本社)のオッサン記者3人が、それぞれの担当地区の一押し選手を紹介する「俺の激推し!!」を掲載。中林は北日本・関東・南関東から木暮安由(33=群馬)、郡司浩平(28=神奈川)に注目する。
木暮安由 獲れるはず |
東京本社・中林陵治
私の担当地区は北日本、関東、南関東の東日本地区。車券を32年間も買い続けると〝今年はこの選手を追いかけたいなぁ…〟という選手の顔が浮かんでくる。今回はグランプリ初出場が期待できる選手を3地区からピックアップした。
北日本は新山響平。新山の魅力は積極性に尽きる。新人であれば先行して当たり前とも思われるが対戦9選手の中での自分の実力、そして自分の後ろの選手の重みなど〝自分の立場〟が新山は分かっている印象を受ける。自分の戦法に徹した結果、高松宮記念杯(06年)を逃げ切った山崎芳仁など〝自分の力を出し切ること〟に専念できる先行選手は着実に結果も残している。もちろん勝ちにこだわる姿勢も大事だが、新山の競走スタイルは常に次につながる印象を受ける。
関東は木暮安由。木暮はタイトルに近い男としてGⅠ決勝戦を何度も戦っている。ただし〝あと一歩〟でタイトルとグランプリ出場に手が届かない。木暮の最大の魅力は自在戦。ただし自在戦は時に中途半端に写る時がある。駆けるなら駆ける、競るなら競る。GⅠの準決勝以上になると平原と浅井クラスの脚力と総合力がないと突破できない。木暮が今までの経験を生かして戦えば、タイトルに手が届くはずだ。
南関東は郡司浩平。郡司は父親が名選手だけに「競輪」が分かっている。レースでの自分の役割、立場を理解した走りができる選手の1人だ。17年にはウィナーズカップを優勝して地元平塚で開催されるグランプリ争いを最後まで演じたが、惜しくも逃した。ただしこの経験は郡司の財産になった。過去にグランプリ争いに加わった選手はその後に結果を出している。郡司の存在感が南関東に上昇風を吹かせたのも事実。位置取りにも成長が見られる郡司も今年狙い目の1人だ。
♠中林 陵治(なかばやし・りょうじ)1962年(昭37)生まれ、熊本県出身の56歳。87年4月入社、翌5月から競輪担当で現場取材一筋32年。勝負レースは競り、番手まくり、5車の結束。通算車券購入額上位選手は①神山雄一郎②鈴木誠③小橋正義
(古川文夫記者)
(岡崎兼治記者)