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【記者コラム】戦力そろった瀬戸内勢の躍進に注目

 24日に終了した玉野F1戦はいろいろな面で印象に残るシリーズだった。A級では特別昇班を決めて初の一、二班戦となる地元・111期の藤原俊太郎が注目されたが、34年ぶりのA級となる萩原操も存在感たっぷりだった。初日特選は直線強襲の2着。決勝進出こそならなかったが最終日は1着で底力を見せた。

 S級も個性派ぞろい。神山雄一郎の直前欠場は残念だったが、気迫あふれるレース運びが持ち味の大塚健一郎に実力者の海老根恵太、先行勝負に徹する鈴木竜士が主力だった。初日、場内を沸かせたのは地元の石丸寛之。7番手から気迫あふれるまくり追い込みで快勝。その姿は全盛期の華麗な走りを思い出させた。そしてかつて頂点を極めた小野俊之も番手差しで勝利と、長く競輪を見ているファンにはたまらないものとなった。

 ただ気になったのはS級特選を走る地元の三宅達也に目標が不在だったことだ。四国の佐々木則幸と分かれ、それぞれ他ラインの3番手を回った。これは自力型の豊富な近畿、中部地区では珍しい。最近ようやく中国、四国(瀬戸内)地区に若手の自力選手が出現し各地で奮戦している。選手のあっせんの段階で若手の自力型がいれば3人でラインが組め、車券を買う上でも興味が増したと思う。また、長い間、自力選手が少なく苦戦した彼らを見てきたので、今こそチャンスを生かして欲しい思いが強い。

 決勝戦に勝ち上がった顔ぶれを見ても地元の三宅の苦戦が予想された。しかし瀬戸内の先頭を走った大瀬戸潤一郎が奇襲駆けとなり、三宅が番手からまくり続く佐々木とワンツーと予想外の結果に。自力選手が少ない地区だからこその結束力の強さが勝利をもたらした。若手の自力型がそろってきた今、他地区とライン戦で勝負できる状況になった。瀬戸内勢のビッグレースでの活躍に期待がかかる。 (緒方 泰士)

※18年2月28日付・大阪版掲載