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【記者コラム】武田 大ケガ経験し「戦いたい気持ち強く」

 競輪記者として31回目のグランプリ。一年を振り返るこの時期だが今年もまた「競輪はいいな」と思うことがいくつかあった。

 8月の平オールスターで骨盤骨折の大ケガをした武田豊樹が27日の前検日にいい表情をしていたのはホッとした。武田が復帰戦に決めた10月の前橋親王牌、そして10月久留米G3で話を聞く機会があったが、競輪に真摯(しんし)に向き合う武田らしい言葉が強く印象に残っていたからだ。

 「競輪が(スケートみたいに)タイムレースなら万全の状態に戻ってから復帰する道を選んだ。しかし競輪は勝ち負けの勝負。僕も競輪選手である以上、戦いたいという気持ちが強くなった。また今まで戦ってきた経験もある」。12月30日を見据えて復帰を決めたのだ。グランプリは◎平原、○武田に決めたが、武田の逆転は互角に買う。心情車券も競輪の魅力の一つだ。

 12月17日に500バンクの開催を終えた千葉競輪場。関係者の存続に対する熱い思いは感じたが、中村浩士(39=79期)支部長の奮闘は一際光った。ファンに対するあいさつにも中村らしい誠実で熱い思いがこもっていた。そういう多忙な中でも取得賞金額17位(競輪祭終了時点)の成績を残し、両立を成し遂げた。同じデビュー21年目の諸橋愛、桑原大志がグランプリ初出場を決めたことは刺激になったはず。来年の飛躍を応援したい選手の一人だ。

 なお8月24日付の当コラムで掲載した関根幸夫(50=神奈川)の復帰戦が1月2~4日のいわき平に決まった。「対戦する8選手に遅れずにゴールできるかどうか不安もある。50歳でも緊張する」。約1年8カ月ぶりの実戦は競走得点0でA級予選6番車からの再出発。デビュー32年目の挑戦も競輪の面白さの一つ。

 中林 陵治(なかばやし・りょうじ)1962年(昭37)、熊本県生まれの55歳。慶大卒。87年4月入社、翌5月に小橋正義(引退)ら59期生のデビュー戦(花月園新人リーグ)で記者デビュー。以来、競輪の現場取材一筋30年。通算車券購入額上位選手①神山雄一郎②鈴木誠③小橋正義。

※17年12月28日付・東京版掲載