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【記者コラム】石塚輪太郎 S級昇格で羽ばたく

 今年の西日本のグレードレース一発目の「和歌山グランプリ(G3)」は11日に中川誠一郎の優勝で幕を閉じた。初日は雨のスタートとなったが、連日の熱戦で盛り上がりをみせ、売り上げは目標の62億円をクリア。レースの方もイキのいい近畿の機動力型の健闘ぶりが光ったシリーズだった。その中でもS級初昇級でいきなりの地元記念に参戦となった石塚輪太郎(23=和歌山・105期)の活躍ぶりが印象に残った。
 前検日には「あっせんが発表された時から意識してやってきました」と地元戦に向けて気合は十分。その石塚は一次予選1Rの1番車とオープニングレースを任された。レースは打鐘前から思い切り良く主導権を奪取して実力者田中晴基を封じる力強い逃げ。番手の布居寛幸にはかわされたが、2着に粘った。「S級初戦で1Rの1番車で緊張しました。とにかく一戦一戦勝ち上がれるように」とホッとした中にも次走に向けてしっかり前を見据えていた。
 二次予選は伊藤成紀を連れ赤板から飛び出す2周先行。さすがに距離は長く6着に沈んだ。「今日はS級特選クラス(1着の佐藤友和)の選手のスピードを肌で感じました」と力の差を感じたが、勉強にはなった。3日目は叩かれたが、打鐘4角から一気に巻き返して2着に粘り込んだ。「すかさず巻き返そうと思っていました。今日はとにかく風がきつかった」と肩で息をしていたが、強風の中での粘り腰は見事だ。
 4日目も強豪相手に赤板前から強引に先制し、近畿勢伊藤成―伊藤保らの勝利に貢献。自身のS級初勝利は次に持ち越しとなったが、連日強引にハナを切るなど“先行”の石塚を大きくアピールした。近畿地区を代表する機動力型に成長する期待がふくらむ。(下野 章雄) ※17日1月18日付・大阪版掲載