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【記者コラム】自転車トレがつなぐ冬季スポーツとの縁

 韓国・平昌五輪で真冬に輝くアスリートたちが熱い戦いを繰り広げている。テレビ番組で〝氷上の競輪〟と紹介されていたのがショートトラック。スピードだけで勝てる競技ではなく、位置取り、駆け引きが勝負の分かれ目になるのが共通点。目まぐるしい競輪の33バンクと重ねながらテレビにかじりついた。

 長野五輪(98年)ショートトラック500㍍で金メダルを獲得した西谷岳文(93期)は競輪選手に転向して話題を集めた。かつてはS級で活躍していたが、現在はA級1班。S級時代に話し込んだ時は成績が低迷していたこともありセッティングに頭を悩ませる日々だった。「自転車はスケートや陸上競技と違い常に地面から浮いて走っている。セッティングもその日の体調によって変わってくるから本当に難しい」。元スケート選手らしい独特の切り口で競輪の厳しさを語っていたことを思い出す。


(写真:2002年ソルトレークシティー五輪にスピードスケートで出場した武田)

 西谷に限らず冬季五輪に出場したアスリートが競輪に〝転職〟するケースは珍しくない。スケート界から転向した第一人者と言えばGP1勝、GⅠ7勝を挙げた武田豊樹(88期)。ソルトレークシティー五輪(02年)スピードスケート500㍍8位、1000㍍16位の実績。四日市全日本選抜で初めてGⅠ決勝に駒を進めた吉沢純平(101期)はバンクーバー五輪(10年)でショートトラックに出場。牛山貴広(92期)と杉森輝大(103期)はトリノ五輪(06年)チームパシュート(団体追い抜き)を共に走った間柄になる。

 他には、三谷幸宏(67期)、羽石国臣(93期)、小原唯志(101期)。女子では渡辺ゆかり(102期)が冬季五輪で日の丸を背負った現役レーサー。オフシーズンでの自転車トレーニングが冬季スポーツと競輪の架け橋になっている。

♤小野 祐一(おの・ゆういち)1983年(昭58)10月26日、秋田県生まれの34歳。06年スポニチ入社、大阪本社で2年、08年から東京本社で競輪担当。最近印象に残ったレースは、静岡記念二次予選7Rで見せた大槻寛徳の3番手からのまくり。