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【記者コラム】谷本奨輝が待望のデビュー初V

 「長かったあ~」。そんな思いがあふれる谷本奨輝=写真=のデビュー初優勝だった。4日の岸和田競輪で行われたA級1、2班戦の決勝戦で逃げ切り勝ち。堂々の3連勝で初Vに花を添えた。
 谷本は107期生の在校22位で15年7月、奈良でプロデビューし①①❸着。しかし、そこからは勝ち上がり段階をクリアしても本番(決勝)では同期生らの厚い壁に阻まれ、なかなか結果が出なかった。

 1年間のチャレンジを経て16年7月にA級2班へ昇班。気鋭らしく果敢な先行戦法で戦っていたが、思うような成績は挙げられなかった。それでも先行のスタイルは崩さない。そんな努力が実を結び、昨年の後半戦あたりから上昇気配。予選で確実に勝ち負けできる力を付けた印象だ。

 今回の岸和田の前検日には「前回は悪かったですね。でもけっこう配分が空いたし調整も十分できました。後はレース運びさえしっかりできれば」。本人も力を出し切ればやれるという手応えはあったようだ。

 予選は本命人気に応えて逃走。そして準決が強かった。突っ張る黒川渉を強引にホームでたたき切って力強く押し切った。2コーナーで本命の山本奨が落車するアクシデントがあったが、内容も脚勢も光った。

 準決で同型のライバル勢が脱落し、敵はまくり屋の上吹越俊一だけ。番手ももつれるとあって初優勝のビッグチャンスが訪れた。
 正攻法の上吹越を鐘前で叩いて流し気味に先行。スローペースからホームで一気に加速。番手争いを尻目にゴールまでしっかり踏み切った。メンバー構成にも恵まれたが、自分のスタイルで勝ち取った優勝だ。

 谷本の次走は9日からの四日市ナイター。美酒を味わって勢いを増す男の今後に、ぜひとも注目したい。
(下野 章雄)
※18年3月7日付・大阪版掲載