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【記者コラム】鈴木謙太郎 高知スポニチ杯Vで復活


 選手から「500バンクは今何場ですか?」と聞かれて即答できなかった。答えは宇都宮、大宮、高知の3場。現在休止中の千葉は20年に250バンクが新設され、熊本は再開が決定しているものの改修後の周長はまだ決まっていない。

 500バンクを訪れる機会は減ってしまったが先日行われた高知競輪のS級シリーズ「スポーツニッポン杯争奪戦」は競りも多く3日間激しいレースが繰り広げられていた。その中で優勝したのは鈴木謙太郎(33=茨城・90期)だった。前検日に「(3月)玉野記念より状態はいい。500バンクを走るのはいつ以来だろう」と約2年5カ月ぶりとなる長走路だったが初日は強風の中でも力強く逃げ切った。「A級のころは500が好きだったけど何年も踏めなくなっていた。ごまかしが利かないバンクなので調子が戻ってきて500は走りやすい」と自信を取り戻していた。

 準決はまくって押し切った。上がり13秒8は今開催の1番時計だった。「初日に風がある中で先行した分、準決は楽だった。踏み出しは若い時の方があると思うけど脚的には今の方が強い」と4場所ぶりの優出に笑顔を見せた。

 決勝は8番手に下げて残り1周前に追い上げて逃げる阿竹の5番手に入り、すかさず2角まくり。後続を3車身引き離し16年7月函館FⅠ以来となる久々の美酒を3連勝で飾った。「4角を回って緊張した。岩津(裕介)さんがスイッチしてたら差されるかと後ろを見る余裕はなかった。また特別競輪の決勝に乗れるように練習して強くなっていく」。

 11年日本選手権、13年全日本選抜でGⅠの決勝に乗っているがその後は長い低迷。昨年5月の日本選手権を最後にビッグレースの出場もできていない。今回の優勝で9月のGⅡ共同通信社杯で高知バンクに戻ってくる可能性が高い。同期の新田祐大、浅井康太に差をつけられてしまったがまだまだ老け込む年ではない。復活はここからだ。 (亀田 克也) 

※18年4月18日付・大阪版