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【記者コラム】111期・野口裕史 大学の先輩・海老根に続け!

 111期生が全国で華々しくデビュー。在校8位の今野大輔(23=愛媛)が奈良、高知、松阪とデビュー9連勝で5日に早々とA級2班への特別昇班を決めた。そして9日、負けじと〝大器〟野口裕史(34=千葉、写真)も続いた。デビュー初戦の京王閣こそ「緊張して」2着に甘んじたが準決、決勝を連勝。その後は千葉、函館、平塚と3場所連続完全V。連勝を11まで伸ばした。

 函館とは目と鼻の先である北斗市出身。凱旋出走となった函館から平塚に乗り込んでも、その強さは変わらなかった。「函館から中3日。レースが詰まっての出走は初めてで調整は難しかった。雨走路も初めてで慎重になった。少し体も硬い感じだった」。そう話した初日こそ2着との差は1車身だったが、逃げて10秒9で上がった準決は6車身差と後続を圧倒。決勝も6番手まくりで同期の菊池竣太朗、門脇翼を力でねじ伏せた。

 陸上のハンマー投げ出身。15年には念願の日本チャンピオンに輝いた。リオ五輪を目指すも限界を感じ競輪へ転向。「順天堂大学の陸上部の先輩が海老根恵太さん。09年のグランプリに出場した海老根さんを応援に行き、1着でゴールを駆け抜けるシーンを目の当たりにした。競輪のことは常々、頭にあった」

 鍛え上げられた筋骨隆々の上半身に目がいくが、ハンマー投げの基本は腕力ではなく、足腰の強さと使い方だという。一見、自転車競技とまるで違うように思えるが実は共通点は多いのだ。競輪に転向して良かったでしょう?と聞いても「まだまだ分かりませんよ」と浮ついたところもない。34歳という年齢から残された時間はそう多くはない。一気にトップへと突き進むはずだ。
※8月10日付・東京版掲載

 狩谷 牧生(かりや・まきお)1964年(昭39)4月11日、神奈川県生まれの53歳。88年4月スポニチ入社。92年1月にレース部へ異動。1年間の競輪取材の後、中央競馬担当に。2013年、21年ぶりに競輪の現場に復帰。難解を極めるガールズ一般戦を本線で仕留められるように総力取材で臨んでいる。