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【23・24日 競輪学校卒業記念レース】日野未来〝レースクイーン〟へ

 日本競輪学校の男子113回生(68人)と女子114回生(第7期生、21人)の卒業記念レースが22、23日の2日間、伊東競輪場で行われる。女子はグラビアアイドルから転身した日野未来(25=奈良、写真)が熱視線を浴びる。話題をさらうのは経歴だけではない。成績優秀者に与えられるゴールデンキャップを獲得するなど実力も折り紙付き。正真正銘の〝アイドルレーサー〟を目指す25歳が第7代卒記クイーンの栄冠を狙う。

 さすがは元グラドル。写真撮影を終えると「これはどうですか?」と別ポーズを提案してきた。サドルに右肘を乗せて、さながらグラビア撮影会。カメラを見つめる眼力、絶妙な顔の角度。競輪学校はメーク禁止で、すっぴんでも随所に元Gカップグラドルの愛らしいオーラが漂った。

 「中原未來」の芸名で華やかな世界を生きてきた。そのイメージとは裏腹に趣味はギャンブル。「仕事の合間を見つけては競馬やボートを買っていました。ギャンブルで生計を立てていた」と豪語するほど。転機は松戸競輪場でガールズケイリンを観戦した時。「私もこの場所で走りたいと直感で思った。勝負事が好きだったので、勝ち負けを争う選手を見て自分も挑戦したい」。周囲からは「冗談だろ?」と言われたが、決意は揺らがない。16歳から始めたアイドル活動に区切りをつけ、自転車の世界を目指した。

 驚くことにスポーツ経験がない。だが「競輪選手になりたい」と強く思う熱意と、グラドル時代に培われた根性が隠れた能力を引き出した。競輪学校に合格した日野は第1回記録会で好タイムをバンバン計測。ガールズケイリンで「絶対女王」と呼ばれる小林優香ら過去に3人しかいない「ゴールデンキャップ」を獲得した。

 一から指導した師匠の佐藤成人(44=奈良・71期)は「初めから自転車を全く怖がらなかった。約70㌔のバイク誘導にもついてこられた。鼻水やよだれを垂らし、地面をのたうち回って泣きながら練習していた」と証言する。強くなるには練習しかない。競輪ファンとして、それを自覚していた日野は「最初はペダルを早く回した分、早いスピードで走れると思っていたが、それだけではない。フォームを変えたり体幹を鍛えたり。いろいろなことを考えた」。スポーツ未経験者とは思えないほど急激な成長曲線を描いた。

 現在の在校成績は10位だが、その実力から優勝候補筆頭に挙げられる。「卒業記念は学校生活で学んだことや努力してきたことを全て出し切る舞台。悔いの残らないように先行で勝ち上がって優勝したい」。グラドルから競輪選手を目指す漫画のようなストーリー。物語のヒロインは目を輝かせて決意の言葉に力を込めた。

 ♡日野 未来(ひの・みらい)1993年(平5)1月26日生まれ、大分県大分市出身の25歳。高等学校卒業程度認定試験合格。10年に「中原未來」の芸名でアイドルグループ「HR」1期生としてデビュー。HR卒業後はGカップグラドルとして活躍。師匠は佐藤成人(71期)。目標とする選手は村上義弘(73期)と松浦悠士(98期)。選手になってからの目標は「3年後のガールズグランプリに出場して先行して逃げ切る」。1㍍65、66㌔。血液型O。