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ガールズ競輪の軌跡① 102期 加瀬加奈子

ガールズケイリンの軌跡①102期

 

 2012年7月、48年ぶりに復活した女子競輪。現在は153人の選手が、男子顔負けの熱い戦いを繰り広げている。

 

 そんなガールズケイリンを、12年にデビューした102期から19年デビューの116期まで期ごとに振り返る。

 

 記念すべき第1回は時代を築き上げた102期。その中でも〝ガールズケイリンの第一人者〟として知られ、現在もママさんレーサーとして活躍する加瀬加奈子(39=新潟)にスポットを当てる。

 

加瀬 加奈子

 

今年優勝2回

 

 〝男道〟を座右の銘とする加瀬。そんなガールズケイリン第一人者は「バイクだけなら日本一になれると思った」と国体出場経験もあったトライアスロンから自転車の道へ。練習1週間で「目指すは賞金女王」と宣言していた加瀬は高いポテンシャルを生かし、ナショナルチームに選出されるほどの実力にまで成長。そして、11年2月に競輪学校(現日本競輪選手養成所)に合格し夢の扉を開いた。

 

 在校成績は2位も、初代卒記クイーンとして12年7月1日平塚でデビュー。いきなり豪快な逃げ切りで歴史的1勝を挙げた。次開催の松戸で3連勝し初の優勝を飾ると、そこからは1着を量産。明るいキャラクターでも人気となり、ガールズケイリンを盛り上げた。

 

 そんな加瀬は18年7に妊娠を発表。翌年2月に女児を出産し「人生のグランプリを制しました」とブログで喜びをつづった。その年の7月に復帰し、11月の向日町決勝で復帰後初1着、優勝を飾りママでも強いところを見せた。

 

 今年も2回の優勝と、パワフルな走りはまだまだ健在。2度の2着があるガールズグランプリで、14年以来となる勇姿をファンは待ち望んでいる。家族を背負った〝男道第2章〟は、まだ始まったばかりだ。

 

在校成績1位は中村由香里

 

 加瀬を抑えて在校成績1位で卒業したのが中村由香里(39=東京)だ。元小学校の教諭だった中村は在校中54戦41勝、2着12回、3着1回で着外なしと抜群の成績を引っさげデビュー。いきなり完全優勝を飾った後も「教え子たちが成長したように、私も日々成長する」と練習に励み白星を重ねた。

 

 12年のガールズグランプリでは、人気を集めながらも7着大敗。「あのレースがあったからこそ今年1年間、攻める気持ちでやって来られた」と悔しさをバネにして翌年見事にリベンジを果たす。そんな勝負どころへの嗅覚はベテランとなった今も衰えていない。

 

ガールズGP初代女王は小林莉子

 

 102期がデビューした12年の第1回ガールズグランプリは京王閣で行われた。加瀬と中村の2強対決に注目が集まったが、初代女王に輝いたのは当時19歳の小林莉子だった。

 

 加瀬が宣言通りの先行体勢に入ると小林は「突っ張って先行も考えていたが、加瀬さんが一人で来たので番手に入り4コーナー勝負」と冷静。直線2番手から展開有利に抜け出して初代女王に輝いた。

 

 表彰式では「家族や師匠、練習仲間に感謝の気持ちでいっぱいです」と涙ながらに語った。開幕戦の7月平塚を制した19歳。まさに小林に始まり小林に終わった12年だった。