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【記者コラム】三谷は近畿1人の決勝で勝ちに徹した


ダービーを制し、兄・三谷将太(左、奈良)とガッツポーズする三谷竜生(奈良)

 京王閣ダービーは三谷竜生のGⅠ初制覇で幕を閉じた。三谷は昨年3月の名古屋ダービーで初のGⅠ決勝進出。昨年はFⅠ戦を7度優勝。競走得点は前期(1~6月)が26位、後期(7~12月)が14位。着実に戦績を伸ばし、タイトルを狙える位置にいた。
 3度目のGⅠ決勝戦は過去2回と違い、近畿1人。自分の勝ちに徹することができるメンバー構成で冷静に組み立てられた。「深谷君が強いから浅井さんのところか3番手確保」。先手は深谷と読み、3番手が併走になりそうなら浅井の横で番手勝負と決めた。
 三谷の読み通りに深谷が先制。三谷は打鐘で内を突いて3番手を確保。浅井との直線勝負に踏み勝ち、100期台初のタイトルホルダーに輝いた。タテに加えてヨコ、そして勝負強さも備えた男はトップスターの仲間入りを果たした。
 一方、私が大枚勝負した平原=武田の関東コンビは平原が不発でともに着外に敗れた。ただ、現在の平原の走り、シリーズの勝ち上がりを見れば◎平原に迷いはなかった。先行、位置取りともできてGⅠ3連覇を飾った97年の神山雄一郎(86戦51勝、2着13回=勝率59%、連対率74%)でさえ、年間に22走は3着以下に敗れたのだから仕方ない。平原の安定感はやはり抜群だ。
 ダービーは昨年の静岡(4月30~5月5日)からゴールデンウイーク中の開催になり、場内は今年もにぎわった。売り上げも3日目までは前年比105%と順調。しかし、4日目から下降線をたどり、目標額の155億円に対して146億円(前年比95%)と下回った。ただし開催自体は「運営面でのトラブル、大きな事故はなし」(東京都十一市競輪事業組合・湯沢事務局次長)で終わった。これは次につながるはずだ。

 ♤中林 陵治(なかばやし・りょうじ)1962年(昭37)、熊本県生まれの54歳。慶大卒。87年4月入社、翌5月に小橋正義(引退)ら59期生のデビュー戦(花月園新人リーグ)で記者デビュー。以来、競輪の現場取材一筋。勝負レースは5車の結束、競り、番手まくり。 

※5月11日付け・東京版掲載