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【記者コラム】37歳加瀬 今年5Vへ円熟の〝シフトチェンジ〟

 平塚ガールズ(10~12日)で久々に第一人者の加瀬加奈子(37)を取材した。初日はまくり快勝。売り出し中の新鋭・坂口楓華にレースをさせなかった。「加瀬さんの動きを警戒して合わせて踏んだけど、出切れなかった。まだまだですね」と2着の坂口。2日目はすんなり番手に入った亀川史華に差されて2着も「後ろにもう1車いれば違っていた。仕方ない」と納得の敗戦だった。

 決勝は112期の大久保花梨(19)と一騎打ち。結果は終始、加瀬の後位に付けた大久保が加瀬のまくりを差して優勝。準Vに終わった加瀬は意外なほどさばさばした表情。「やった方でしょう。もう少しためて仕掛けていれば?いや、あのタイミングしかない。私ももう37歳。ラインのある競輪ならまだしも、ガールズは脚力勝負。どんなに練習したって10代の子にはかなわない」。あの加瀬からこんな弱気な言葉を聞くとは、と少し寂しい気持ちになったが、それが本心ではなかったことは次の岸和田(17~19日)で証明された。

 まくり連発で決勝に進むと長沢彩のまくりをきっちり差して完全V。5月豊橋以来、今年4度目の優勝を決めた。加瀬と言えば〝先行〟が代名詞だったが「昔のようにガンガン逃げて押し切るレースはできない。行けるところから力を出し切れるようにしている」とシフトチェンジに成功。追加がなければ今年は12月に四日市(7~9日)、松阪(21~23日)に出場。昨年の4Vを超えられるか注目したい。

 狩谷 牧生(かりや・まきお)1964年(昭39)4月11日、神奈川県生まれの53歳。88年4月スポニチ入社。92年1月にレース部へ異動。1年間の競輪取材の後、中央競馬担当に。13年、21年ぶりに競輪の現場に復帰。選手会の署名活動を取材、千葉競輪存続に選手たちの喜ぶ顔が頭に浮かんだ。

※17年11月23日・東京版掲載