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【記者コラム】強い111期の〝オールドルーキー〟


 14日が決勝戦の和歌山記念で鮮烈な印象を残したのが111期の新鋭・南潤だ。2周先行3連発で勝ち上がり、強力な先行力をアピール。決勝戦でも活躍が期待されたが、内に包まれる不利な展開から仕掛けて妨害を受けて落車(再入8着)に終わった。それでもデビュー半年、初の記念出走での快走はニューヒーロー誕生の予感十分だ。この南を筆頭に111期は強いと評判。今日が決勝戦の岸和田でも、チャレンジから特別昇班して初のA級一、二班戦の皿屋豊(=写真)が連勝でA級決勝に進出した。

 皿屋は伊勢市役所で土木技術の仕事を15年して、競輪選手になった異色のルーキーだ。35歳で111期の最年長。趣味で始めた自転車に夢中になり、安定した生活を捨ててプロの道を目指した。競輪学校では先行1本で勝負。競輪学校で力が抜けていたのは南潤、松本貴浩、山崎賢人の3選手だったと話す。彼らはすでにS級に特進。「南はダッシュとスピードが凄くて松本は何でもできるタイプ。山崎は何回も踏み直せる。3人は別格でした」。ひと回りも若い抜群の素質を持つ同期を相手に、地道な努力を重ね脚力アップに努めた。デビュー後はダッシュ力を強化。持ち味の地足も生かし、着実に力をつけている。それでも勝ったレース後には「レース内容が最悪です。経験不足です」と気を引き締め直していた。

 同期の活躍が何よりも刺激になっている。別格の3選手だけでなく、学校で力を競っていた同期がA級ですでに優勝しているのも心強い。

 「年がいっているので焦りがないとは言えません。それでも一歩、一歩、力をつけてS級に上がって何年定着できるかが勝負だと思っています」。同期と切磋琢磨(せっさたくま)するオールドルーキーの活躍に注目だ。(緒方 泰士)

※18年1月17日付・大阪版掲載