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【記者コラム】鈴木美が語る脚のピーキング

脚の調整について語る鈴木美

 

 GⅠ競輪祭が開催中だ。昨年の今頃はボートレース下関のSG取材で小倉に滞在。街中で競輪担当の記者と出くわした。そんな私も今や競輪側の人間。取材するのは「足」から「脚」に変わった。舟足はプロペラ調整などで日ごとに変化するが、競輪選手の脚力も当然ながら一定でない。

 

 少し前にさかのぼるが、9月18~20日の松戸FⅡガールズ。優勝候補の鈴木美教(みのり、24=静岡)は初日、2日目と精彩を欠き不発。だが、決勝は不調がうそのように2角まくりを決め優勝した。鈴木の強さは周知の通りだが、それでも2日目までとは別人。この間にどんな脚の変化があったのだろうか。

 

 「あの時季は好調だったこともあって練習のやりすぎでオーバーワークだったんです」と鈴木。オーバーワーク気味で入ると、開催の後半になるにつれ徐々に疲れは取れていくものらしい。それで初日、2日目はしのいで、最終日にピークを持っていけるように臨んだという。「〝決勝に合わせる〟と言った手前、後に引けなくなった(笑い)。でも、2日目を終えても脚は微妙で…。ただ、優勝できたのだから良くなっていたんでしょうね」。ちなみに、いい時と悪い時の感覚を無理やり新幹線に例えてもらった。「悪い時は各駅停車の〝こだま〟でモコモコする感じ。いい時は〝のぞみ〟で凄い流れる感じ」。低調エンジンの時もあれば超抜の時もあるのだ。

 

 そんな鈴木は現在、ランキング5位。ガールズGPトライアルで奮闘中。地元の静岡で開催されるガールズGP出場に向け、「初日から力を出し切れるようにしっかり調整する」と話していた。順調に、きょう22日の決勝へと進出。〝実りの冬〟まで、あと少しだ。

 

 ♤出田 竜祐(いでた・りゅうすけ)1980年(昭55)9月29日生まれ、熊本県出身の38歳。明大卒。05年スポニチ入社。芸能、サッカー、ボートレース担当を経て今年4月から競輪担当。担当した静岡FⅡ最終日の注目選手は17日に挙式した樋口絢土。

 

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