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【記者コラム】ルール改正は若手の成長スピード妨げる?

 大垣ウィナーズカップは脇本雄太が圧巻の強さで優勝。浅井康太も「4人目の犠牲者」にはならず、しっかり番手追走。結果は準優勝に終わったが、ケガ明けとは思えないパフォーマンスで大会を盛り上げた。1日付のコラム〝為せば成る〟でも書いていたとおり、当面は「打倒ナショナル」を掲げての戦いを覚悟している。独自の理論とトレーニング方法で、果たしてどこまで差を埋めてくるか。競輪選手VSブノワジャパンの構図はまだまだ続く。

 

 残念なのは売り上げが思いのほか伸びなかったこと。祝日スタートの週末決戦と日程は最高だったが、目標の70億円に一歩及ばず。輪界全体の売り上げは5年連続で微増中。ただ、これはミッドナイト競輪の健闘があってこそ。やはりG戦線のテコ入れは今後も必要であり、課題である。

 

 今月1日にはルールの一部改正が発表された。早期追い抜きの件だ。一番ポピュラーな400バンクで説明すると、残り2周の赤板ホーム線前に先頭誘導員を追い抜くと失格となる。先頭誘導員保護と暴走行為を抑制するため、現行の重注(重大走行注意)行為を厳格化した形である。

 

 このルールに直接関わってくるのはラインの先頭で走る選手。ほとんどの場合が若手の自力型だ。ここで考えてほしい。怪物・脇本雄太がいる現代競輪において、2周前からの先行は果たして暴走行為にあたるのだろうか?本気でGⅠや世界を目指すなら、それぐらいの距離を駆けても持つぐらいの脚力と持久力が必要である。「ルールの中で結果を出すのがプロ」と言われればそれまでだが、この改正が将来性ある若手の成長スピードを、遅めることにならなければいいが…。

 

 摘要されるのは5月31日を初日とする開催から。いまは静かに見守るしかない。(岡田光弘)

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