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【記者コラム】躍進、復権へ目を光らせる中部勢

 今年デビューの121期生。早期卒業を果たした中野慎詞、太田海也の活躍が目覚ましい。デビューから30連勝を記録した中野は青森記念で連勝記録こそ途絶えたが、その後の共同通信社杯でトップクラスの相手にも臆せず攻めてポテンシャルの高さを示していた。他にも121期は粒ぞろいで今後の活躍は楽しみだ。

 その中でも卒記チャンプの纐纈洸翔(こうけつ・ひろと、20)は愛知期待の若獅子。4日の岐阜ルーキーシリーズプラスでは機敏な立ち回りから好位を確保して優勝した。「一発レースで優勝できたのはうれしい。まずは9連勝してA級1・2班に上がること。最終的な目標は大きいレースで先輩の前で、走れるようになりたい」と明確なビジョンを語った。勝負強さは同期の中でも光るものがあり、機敏な運びで白星を重ねていく。

 愛知といえば中部地区を長年けん引してきたのが吉田敏洋(42)だ。今年は股部腫瘍の手術もあり、長期欠場もあったが5月ダービーで戦線に復帰。その後はビッグ戦線に名を連ねて地元・名古屋の共同通信社杯(16~19日)に出場。初日はスーパールーキー中野慎詞にしっかり付け切って一次予選を突破。最終日には山口拳矢の捲りに食い下がって2着に。

 「連日お客さんの声援が凄くて泣きそうなぐらいの気持ちで走っていた。このまま一戦を退くつもりはないし、拳矢や若い選手がこれからもしっかりやってくれると思うので、もう少し目の上のたんこぶでいたい」

 結果的には未勝利で終わったが、イキのいい機動型とのタッグで底力を示した。何よりも〝熱いファン〟の声援を胸に連日、気迫あふれる走りを見せてくれた。まだ復調途上だが、地元のビッグレースを走って感じたものは大きく、さらなる進化につながるはず。中部地区をけん引してきた愛知の闘将が気迫前面の走りで引っ張って、これからも大きな背中を見せていく。

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