奈良競輪開設70周年記念「春日賞争覇戦(GⅢ)」は2月11日に開幕。

 

実力きっ抗で激戦のシリーズ。地元で復活を期す三谷竜=写真=を主役に推したが、松本貴を先頭に原田研、小倉竜らが結束する四国勢が抵抗。

 

もちろん、自在・鈴木竜、底力のある吉沢純を軸にした関東勢や、S班の和田健、佐藤慎と役者もそろった。

 

各派は展開次第で紙一重。白熱の攻防に注目だ。

 

 

地元Ⅴへ燃える

三谷 竜生

 
 昨年の三谷竜は後期(7~12月)だけで失格3回など大きく歯車が狂った。
 しかし、地元バンクは譲れぬ気迫。中井兄弟(太祐、俊亮)や元砂勇雪との連係、さらには兄(将太)のサポートも。強気な攻めで18年以来の地元GⅢVへ躍動。村上博は復帰戦の前走豊橋記念の走りなら上積みに期待だ。層の厚い近畿勢の司令塔として浮上を狙う。
 
 昨年のGP覇者の和田も決め脚だけなら当然圏内。南関の目標が大石剣士ぐらいとラインは手薄だが、S班の底力を発揮したい。
 
 もう一人のS班の佐藤慎も北日本の機動力不足に泣くが、俊敏自在な立ち回りで難局を乗り切りたい。
 
 実力的に四国勢がレースを支配するケースも。1月の松山で記念初Vを飾った松本が他派を完封なら、捲り強烈な原田が四国タッグで台頭の場面や、小倉が健在を示す差しで強襲劇へ。
 
 関東勢も横一線。特に自在型として成長する鈴木竜に魅力を感じるが、落車の支障がなければ吉沢の破壊力もV圏内。また、好素材・坂井のスピードも強烈。
 
 一発、吉田が大駆けで波乱を呼ぶ場面も要警戒。