<S級見どころ>

 昨年10月に不惑を迎えた吉田敏洋は11、12月にFⅠで3V。今年は優勝こそないが3月玉野記念で決勝に進み、前走ビッグのGⅡ福井ウィナーズカップでもファイナル進出と健在ぶりを発揮し続けている。レース戦法は変わることなく自力が基本。しかし、今シリーズは中部同士で確かな先行力を備える竹内雄作が一緒。前を任せて番手回りとなることが予想される。直近連係は昨年10月前橋寛仁親王牌2日目で、その時は打鐘前から逃げた竹内を後ろでガード。短走路で押し切った竹内と2着でワンツーの結果だった。ここも竹内との連独占を強く意識。400バンクで直線の長い立川なら、きっちり差してVチャンスをものにするだろう。
 

吉田 敏洋

 
 19年1月記念①②③❸着以来の当地出場となる竹内は3場所前の3月京王閣FⅠで2年3カ月ぶりのV。前走広島FⅠでも準決1着、決勝2着と成績をまとめた。その後は中4日でややタイトだが状態面は悪くないはず。信頼の置ける吉田の前で積極策。果敢な走りで押し切りを狙う。
 
 九州は井上昌己、園田匠とGⅠ覇者2人が連係。井上は動く組み立てか。別線の動向を見つつ好位から踏み込んでV争い。園田は井上の後ろから切れ味発揮。立川は昨年12月GPシリーズFⅠと今年1月記念に出場。FⅠでは優勝した稲毛健太と8分の1輪差で決勝2着。惜敗した悔しさをここで晴らせるか。機動力ある島川将貴が決勝に進み中四国1人となった場合には、井上、園田と3車での連係となることも。
 
 関東は地元ホープの河合佑弥に差し脚鋭い芦沢辰弘が続く。河合は前々走3月前橋FⅠで❷②❶。決勝は前S班の三谷竜生を最終ホームで叩き逃げ切り。価値ある〝金星〟でS級3回目のVを決めた。ホームは京王閣だが立川でも気合の走りを見せる。芦沢も近況好調。FⅠに限ると昨年12月から7場所連続で決勝に進み、1月宇都宮で11カ月ぶりのV。河合を後ろで援護して差し切りワンツーを目指す。
 
 大塚玲は園田と同様、昨年12月立川GPシリーズFⅠで決勝へ。位置と流れ次第で上位に食い込む。飯野祐太は動けるが、北の後輩で力をつけてきた坂本周作と連係できればチャンスが膨らむ。