立川競輪ＦⅠ（Ｓ級シリーズ）は、20日から22日まで３日間にわたって開催される。

　Ｓ級とガールズ、Ａ級で１日12レース。

　メインのＳ級戦は戦歴上位の井上昌己のほか新井秀明、藤根俊貴、金子哲大、武藤龍生、内藤秀久、不破将登、小野大介、柴田洋輔らが出場。

　ガールズは立川がホームで先行パワー断然の奥井迪と今年が初来日で２度目のＶを狙うゴドビーの力勝負が焦点となる。

アラフォーも強さトップレベル維持の井上昌己

≪井上　歴戦上位≫

□過去にＧⅠ２勝、グランプリも制した井上昌己が真価を発揮するか。最盛期には及ばないまでもトップレベルの強さを維持する九州のスター。ただ意外にも、17年12月向日町ＦⅠの後は優勝に縁がない。６日間で５走した松戸ダービーでは一予４着で勝ち上がりの権利を失ったが、２走目と３走目で１着。いずれも自力の決まり手で勝ち星をゲットした。今シリーズは九州の主力に自力型がいないこともあり、タテに踏める脚を生かしての勝負となるか。結果を求めてアグレッシブに攻める。

□新井秀明が九州同士で井上の後ろを回る。直近連係は昨年８月いわき平オールスターの二予。この時は井上が６番手で不発も、新井は２センターから空いた内を突き３着。ＧⅠで２回目となる準決勝進出を決めている。ここでは前で踏み込む井上とのワンツーを意識。差し切っての逆転を目指す。

□勢いで勝るのは北日本期待の新鋭・藤根俊貴だ。今年２月にＳ級に特進し、Ｓ級戦はＦⅠ５場所に出走。２戦目の３月松阪で優勝を決めたほか、ハイパワーの外国人選手との対戦で２勝を挙げたことも評価を高める。相手が強くても物怖じせずに力を発揮。１班の小野大介のほか伊藤勝太、伊藤大志が援護役。Ｓ級２度目のＶと北日本での上位独占へ、果敢に仕掛けてスピードに乗る。

□金子哲大は松戸ダービーで輝きを放った１人。一予、二予と２着で突破して準決勝に進んだ。ファイナルへの勝負は脇本雄太らトップレーサーが相手。単騎で不利な戦いを強いられ持ち味を生かせなかったが、最高峰のＧⅠで存在感をアピールした。ここでは同県の武藤龍生や地元戦に燃える柴田洋輔を連れて積極策。埼京ラインの先頭で力強く踏み込む。武藤は前走静岡ＦⅠでＳ級初Ｖ。金子が前で駆ければ、ここも好展開が望める。

□内藤秀久は３月以降にＦⅠで決勝２着２回など安定した成績をキープ。位置取りが鍵となりそうで、妥協せずに勝てるポジションを確保して直線勝負へ。ゴール前で鋭く突き抜ける場面も。

□不破将登は初ＧⅠだった松戸ダービーで井上同様に２勝。しかも、いずれも逃げ切って後ろとワンツーという価値ある白星。大舞台で自信を深めて今シリーズへ。勢いをここにつなげたい。

５月22日＝第12レース・先頭固定2025㍍【井上主役】発走16時30分

奥井　迪

≪地元戦　奥井　ゴドビーにＶ渡せない≫

□勝つのは奥井迪かゴドビーか。両者の初対戦は４月豊橋の予選１。前方から奥井が後ろを見つつペース駆け。最終２角からスパートも、来日初戦で６番手から踏んだゴドビーが勝利。奥井は４着だった。再び決勝で対戦し、ここではファンリーセンもいて外国勢が２人。奥井は最終Ｈ４番手から仕掛けて前に出るも４着。３着のゴドビーが先着した（優勝はファンリーセン）。

□奥井にとって今回は大事な地元戦。暮れにはグランプリの舞台にもなる立川で優勝を渡したくはない。豊橋での対戦も踏まえ、ここで雪辱を果たすか。無理なく仕掛ければ、脚力で勝るゴドビーが逃げる奥井を捉える。

　２人を破るなら大久保花梨だ。得意戦法はまくり。逃げる奥井を好位で追い、後方から仕掛けるゴドビーより先に踏む流れが理想。うまく運びたい。機動力を生かす鈴木奈央、底力ある中村由香里や東口純、成田可菜絵も連候補として見逃せない。

ゴドビー

決勝は５月22日第９レース