15年デビューの4期生・108期中、スポットを当てるのは当然〝絶対女王〟の児玉碧衣(25=福岡)だ。昨年史上初となるガールズグランプリ連覇を達成。人気、実力、実績と三拍子そろった女王の軌跡に迫る。

 

 また、ビーチバレーから転向し、卒業記念レースを制した尾崎睦(35=神奈川)も紹介する。

 〝絶対女王〟の先へ

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児玉 碧衣 

〝絶対女王〟としてトップに君臨している児玉。バレーボールで鍛えた高い身体能力を生かし、競輪学校(現日本競輪選手養成所)を在校成績2位で卒業する。

 

 15年7月に松戸で迎えたデビュー戦。「前検は大丈夫だけど当日はやっぱり緊張しちゃうのかな」と当時20歳らしいコメント。そんな言葉とは裏腹に打鐘先行で逃げ切り、デビューを白星で飾った。

 

 その後も白星、優勝を積み重ねすぐにトップレーサーの仲間入り。

 

 しかし、圧倒的な脚力を誇るも、強豪集まる単発レースは16年名古屋のガールズコレクションから10連敗。17年のグランプリでは6着に沈み「悔しいというよりは自分のレースにあきれるレベル」と殻を破れずにいた。

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19年、ペイペイドームでのSB・DeNA戦では「地元の有名人」として始球式に登場

 そんな殻を破ったのが18年8月いわき平でのガールズドリームレース。大外まくりで初タイトルを獲得。そしてその年、3度目の挑戦となった暮れの大一番でも頂点に立った。「昨年までは大きいところが獲れなかったけど、やっと努力した結果が出てきた。凄い充実した一年だった」。〝女王・児玉〟が誕生した。

 

 その後も圧倒的な脚力に磨きをかけ昨年、史上初のガールズグランプリ連覇を達成。〝絶対女王〟となったレース直後には「出たビッグレースは全て勝つ。グランプリを3連覇する」と目標を掲げた。その言葉通り今年はここまで22戦21勝、福井のガールズコレクションも完勝。

 

 大舞台にも強くなった〝絶対女王。夢の3連覇へ今年も突っ走る。

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19年ガールズGPで史上初の連覇を達成し胴上げされる児玉碧衣

 108期の卒業記念レースを制したのが、元ビーチの申し子 尾崎睦 だ。

 

 ビーチバレーでは12、13年とジャパンビーチバレー(JBV)ツアーの年間女王になるなど輝かしい実績を残した。パートナーを組んだこともあった金田洋世(106期=引退)が競輪に転向したこともあり、「自転車はスポーツジムでトレーニングしたことがある。賞金も魅力に感じた。私もガールズケイリンに挑戦したい」と新たな道へと進んだ。

 

 30歳でデビュー後もビーチで鍛えた脚力と不断の努力でトップレーサーへと成長。17年には「グランプリが地元平塚と決まってから何が何でも出場することだけを考えて戦った」と地元での大舞台出場を果たした。今年のグランプリ開催地も平塚。元ビーチの申し子が地元での頂点へ、児玉3連覇阻止にアタックする。

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15年の卒業記念レースを優勝しガッツポーズを見せる尾崎睦

2020年5月15日現在
※は引退した選手

選手名 登録地 出走数 1着 優勝
岡崎優美※ 岡山 102
尾崎  睦 神奈川 424 241 49
児玉 碧衣 福岡 360 295 81
佐藤亜貴子 神奈川 409 41
島田 優里 奈良 356 10
高橋 朋恵 東京 407 33
遥山 夕貴 福岡 360 16
東口  純 石川 433 20
日野 友葵 愛媛 403
福田 礼佳 栃木 353
選手名 登録地 出走数 1着 優勝
細田 愛未 埼玉 449 146 21
溝口 香奈 大分 213
三宅 玲奈 岡山 422 28
元砂七夕美 奈良 358 12
山口優衣※ 佐賀 350