GⅢ初奪取だ |
寺崎 浩平 |
今年1月に117期早期卒業生としてデビューしてS級まで一気に駆け上がった寺崎浩平。A級3班での初戦からS級3場所目まで9連続V。準決で落車した1場所を挟み、6月にFⅠで4回目の優勝を決めて今期7月からはグレード戦線へ。ここまでに7月GⅡいわき平サマーナイトF、8月GⅠ名古屋オールスター、9月GⅡ伊東共同通信社杯とビッグレースを走り、GⅢは7月福井記念、9月向日町記念に出場。オールスターと記念2場所では準決に進んだが、まだ決勝入りは果たせずにいる。S級S班選手ら前橋寛仁親王牌(15~18日)出場組が不在となるここはチャンス。期待されるプレッシャーも逆に力に変えることができれば結果は出せるはず。9車立てのGⅢを走るのは今回が初めてだが、ハイパワーで強さを発揮する。
近畿連係で山本伸一が寺崎の番手回りとなりそう。今年は優勝がないが、グレードレースも含め成績は安定。高い競走得点を維持する。基本は動く組み立てでも、ここは同地区の後輩に前を任せてのレース。しっかり位置を守って直線勝負へ。差し切っての逆転を狙う。
吉田敏洋は自力で活路を開くことになるか。一緒になれば中部の後輩で過去にも連係している不破将登と力を合わせることも。気になるのは状態の面。伊東共同通信社杯3日目に落車を避けようとして金網に激突。その後、中16日。感触を確かめながらの実戦になりそう。
中四国勢は阿竹智史―岩津裕介でタッグ。阿竹は8月高松FⅠで今年3回目のV。その後のグレードレース3場所では結果が出ていないが調子自体は悪くないか。うまく運んで出れば台頭する。岩津は16年松戸オールスターの覇者。実績ある舞台で注目度がアップ。阿竹マークから鋭く伸びると突き抜けも。
戦歴断然の武田豊樹は当地記念で過去に2回のV実績。復調途上だが関東同士の池田勇人や同県鈴木謙太郎、弟子の小原唯志とラインを組めれば好勝負。18年3月松山ウィナーズカップ以来となるV奪取へ気持ちを込める。
地元千葉勢は競走得点上位の田中晴基、成清貴之や小埜正義、近藤保、海老根恵太らが気合の走りを見せる。静岡の若手先行型で実力上昇中の大石剣士が先導役になるか。南関では鋭い捲りが魅力の松坂洋平も主力の一角として目が離せない。
永沢剛は吉田と同様に前走落車の影響が気になる。同県で同じ八戸を練習地にしている木村弘や小原丈一郎の仕掛けに乗れれば流れが向く。