先行予想

 V候補筆頭は深谷だ。ナショナルチームで磨いた脚力は圧巻。ビッグ戦線を中心に競輪に参戦。結果こそ残せていないが、仕掛けどころに迷いはなく、着実に航続距離は伸びている。10月の寛仁親王牌では3勝の活躍と、地力の違いを示した。FIシリーズなら、豪快な仕掛けから世界と戦うパワーを発揮して別線を沈黙させる。
 
 吉沢は失格となったオールスターを除けば、7月から7優出2Vの活躍。その内、7月サマーナイト、9月共同通信社杯でも優出を飾っていて、大舞台でも躍動している。タテヨコ自在に踏み分けられるのが大きな武器で、立ち遅れることは少ない。俊敏な組み立てから好位置を確保しての捲り。いざとなれば長い距離も踏める。勝負どころを逃さない判断能力も長けていて、V争いは必至だ。
 
 近畿勢の中核を担うのは稲川翔。ヨコの動きを磨きつつ、鋭いタテ脚も健在。9月岐阜記念では落車もあって、その後の寛仁親王牌では精彩を欠いた。しかし、10月和歌山、11月宇都宮といずれも準V。着実に復調していて安定感は抜群だ。特に小倉競輪祭では軽快な動きが光った。厳しいヨコの動きに、シャープな決め脚を駆使して決勝に進出して3着。タイトルホルダーの底力を披露して、健在ぶりをアピールした。今節は、豊富な機動型を要する近畿の要になって勝負強さを発揮する。
 
 今年の前半戦はケガで棒を振った山中秀将だが、5月の復帰後からここまで8優出3Vと機動力は健在だ。出脚の鋭さには定評があり、天性のスピードを武器に活躍している。一気のカマシ、捲りでレースを支配することも十分だ。
 
 関東のホープ森田優弥のパワーも強力。今年はビッグにも参戦。高松宮記念杯、寛仁親王牌では1勝を挙げて能力の片;鱗を垣間みせた。大舞台で揉まれながらもも着実に成長を遂げている。強じんな脚力を武器に、一気の仕掛けで別線を封じる。