V候補筆頭

古性 優作

 
 昨年の古性優作は惜しくもグランプリ出場は逃したが、トップクラスへの成長を示した一年だった。今年初戦の和歌山での「岸和田キング争覇戦(GⅢ)」は準決で4着に敗れたが、FⅠ戦なら自力主体の縦横な攻めでシリーズをリードする。もちろん、地元で燃える山本伸一、藤木裕や、快速自慢の南潤、さらには地力のある松岡健介らと近畿は強力なラインナップだ。
 
 20年の菅田壱道はGⅢ(3日制)を含め、6回の優勝と実力をアピールした。今年は年頭の立川記念を腰痛で途中欠場。前走の高知も中止になるなど、まともに走っていないが、ケアがしっかりとできていれば、持ち前のスピード勝負で優勝争いを展開しよう。北日本の真船圭一郎と同乗なら追い込みに回っての浮上も十分。
 
 中部勢に不破将登、皿屋豊、川口聖二と強力な機動力型。走法に幅のある不破は中部連係から台頭のケースも十分だが、皿屋が2場所前の京王閣でS級初Vと勢いに乗っている。パワーヒッターとして波乱を呼ぶ存在だ。
 
 隅田洋介は昨年6月の青森の国際自転車トラック競技支援でGⅢ初優勝を飾った。その後はA級に陥落したが、12月に特別昇級でS級に返り咲き。機動力を主体とした攻めで突破を図る。マーク差しが安定する武藤龍生の好走も十分。
 
 俊敏マーカーの東龍之介の動向にも注目したい。南関勢が手薄だけに、切り込みも含めて好位取りで進出もあるか。