小倉競輪場で防府市営のミッドナイト競輪「オッズパーク杯」が26日から3日間、開催される。メインのA級1、2班戦は激戦ムード。ダッシュ力が自慢の森川康輔を中心視したが、田中雅史、山本奨、船瀬惇平、曽我圭佑らの実力も紙一重だ。チャレンジ戦は特別昇班を狙う貴志修己が主役。中部、近畿、中国、四国、九州の各地区から集まった個性派レーサーたちが真夜中に熱戦を展開する。

 森川康輔は昨年3月伊東の落車で右鎖骨骨折。同8月から復帰すると初のS級舞台で11場所を走り35戦9勝、2着2回。ブランクを感じさせないどころか、S級の予選で勝ち負けするパワーを見せつけた。降級初戦の岐阜FⅡは❼②❼とムラのある走りだったが、一瞬のスピードは強烈。小倉はチャレンジで優勝実績があるバンク。自慢のダッシュが火を吹けばVをかっさらう。前期S級の田中雅史が森川をバックアップ。直線勝負でどこまで迫るか。
 
 対抗勢力は山本奨と船瀬惇平の中国勢だ。山本は自分でも動けるが、番手戦もこなせる脚質。直前の奈良では安定した立ち回りでオール3連対に成績をまとめていた。追加参戦の船瀬と好連係を決めると上位独占も十分ある。九州勢浮沈の鍵は曽我圭佑が握る。降級一発目の久留米で番手回りから抜け出し優勝と新年好スタートを切った。ポテンシャルは高いだけにその勢いは見逃せない。2班に特昇したルーキー兼本将太のヤングパワーにも注目。四国勢は新鋭・犬塚貴之と米沢大輔の実力者がラインを組み牙をむく。

 宇都宮、岐阜と2場所連続で完全Vを飾って臨むルーキー貴志修己が中心。トップスピードが秀逸で、状況に応じて先行と捲りをクレバーに使い分けることができるタイプだ。初登場の小倉バンクで特昇切符をつかみ取る。岐阜の新人・長谷部は昨年12月奈良で初優勝を飾り、前走の松阪で2度目の美酒。粗削りだがパワー先行で貴志の特昇ストップに燃える。