川崎競輪GⅢナイター「アーバンナイトカーニバル」は、5日から8日まで4日間にわたって開催される。S班選手ら、いわき平オールスター出場組が不在でV争いは大激戦だが本命期待は久米康平。自力でも強いが門田凌、高原仁志らと四国での連係から有利に抜け出すか。ガールズケイリンの「アーバンナイトヴィーナス(FⅡ)」には今年のV最多の尾方真生ら21選手が出場して熱戦を繰り広げる。なお、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から本場は無観客となる。(電投番号「34#」)


四国ラインで上位独占

久米 康平

  四国勢がそろって結束なら、ラインは強力。有利に運べそうなのは久米康平だ。後輩自力型の門田凌に前を任せ、後ろを同県の追い込み型で確かな実力を備える高原仁志や堤洋が固める。門田とは6月松山GⅢ準決で連係し、その時は逃げた門田を目標に2着。心残りは門田(8着)とそろっての決勝入りを果たせなかったこと。同じ4日制ナイターGⅢで、今度こそ決勝での連係へ。理想はラインでの上位独占。門田の番手で好ガードから抜け出してVチャンスをつかむ。

 久米後位は高原か堤だが得点上位は高原。久米とは7カ月ぶりにVをゲットした6月小倉FⅠで3日間連係。自力勝負の久米の番手を回って❶②❶と結果を出した。門田とも前走久留米FⅠ決勝で同乗。優勝した小倉竜二の後ろで3番手を回ったが、捲って小倉にけん制された山口拳矢と絡む形となり7着。ただ、引き続き調子は良さそう。すんなりした流れなら連係相性いい久米を捉えてのVも。

 門田も好調キープ。6月は松山GⅢで3勝を挙げ、久留米記念で②①②❷。7月奈良FⅠで完全Vを決め、前走久留米FⅠでも決勝6着ながら強敵相手に先行して小倉のVに貢献。勢いは一番と言っていい。

 北日本の軸は坂本貴史になりそう。ただ、直近2場所で2度落車。状態面が少し心配。基本は自力勝負だが同県で八戸同士の嵯峨昇喜郞がいて、力を合わせることができれば戦いやすくなる。嵯峨は落車が続いた影響で調子を落としていたが、このところ復調ムード。前走函館FⅠでは予選、準決2着で決勝に進んだ。坂本が一緒なら前で積極的に仕掛けそう。北日本では桜井正孝も主力の1人に挙がる。動けるだけに、戦い方は状況次第。青森勢との連係も考えつつ、うまく運ぶ。

 実績上位はGⅠ決勝入り3回、記念のV歴もある吉沢純平だが負傷による長欠から復帰2戦目。まだ不安が残る。ここまで中16日。練習での上積みがあれば自力でも好勝負。前走函館サマーナイトFでも連係した小林泰正や栃茨同士の雨谷一樹がいることはプラスになる。

 村田雅一は鋭い差し脚で成績安定。今年は優勝こそないが記念で2回決勝入りし、FⅠでは決勝2着3回。動ける藤井栄二や伊原克彦と近畿での連係から切れ味を見せる。

 地元神奈川勢は川崎がホームの松坂英司、白戸淳太郎、福田知也、斉藤竜也らが気合の走り。追い込み型で目標次第と言えそうだが流れと位置によっては浮上する。

 九州の若手で注目は松岡辰泰。5月名古屋FⅠ3連勝でS級初V。出場3回目のGⅢで、まず狙うのは初の決勝入り。先行基本のパワフルな走りで強さをアピールする。