平塚競輪開設71周年記念「湘南ダービー(GⅢ)」は、30日から10月3日まで4日間にわたって開催される。S級S班4選手を含む好メンバーがそろうが主役は地元エースの郡司浩平。そのほか松坂洋平、新田祐大、清水裕友、古性優作、和田健太郎、小倉竜二、稲川翔、小松崎大地ら豪華な顔ぶれが熱戦を繰り広げる。最終日6Rでは119期注目新人による「競輪ルーキーシリーズ2021プラス」が山根将太、志田龍星、新村穣、金田涼馬、田川翔琉、桑名僚也、大槙大介の7選手で実施される。なお、初日は本場無観客、2日目以降は有観客となる。(電投番号「35#」)


 郡司浩平が盛り返す。体調を崩し、いわき平オールスターと地元GⅢの小田原記念を無念の欠場。復帰2場所目だったGⅡの岐阜共同通信社杯では決勝こそ流れをつかみきれず8着となったが準決までの勝ち上がりを3連勝。動きには本来の力強さが戻っていた印象だ。2年ぶりの開催となる平塚記念では意外にもまだ優勝がなく、直近2回を振り返ると17年が決勝で落車、19年がライン5車の3番手で6着と悔しい思いをし続けている。勝ちたい気持ちを、今年こそしっかりと結果につなげる。組み立ては自力が基本になりそう。19年決勝でラインの先頭を任せた松井宏佑と、番手を回った和田真久留は不在。地元同士の先輩・松坂洋平、南関S班同士となる和田健太郎と連係。南関の若手で勢いのある自力型の大石剣士と一緒になった場合には前を任せてのレースも。状況がどうあれ、強い気持ちで走り当地記念初Vを勝ち取る。

 ホームバンクでの記念開催に燃えるのが松坂洋。前走共同通信社杯では一予の段階で勝ち上がりに失敗したが後半2日間に2勝。最終日は今回も同じ斡旋となる大石の番手回り。大石が行き切れない流れとなったが最終バックで自ら外を踏み上げて直線で1着まで突き抜けている。主役の郡司と地元同士でのワンツー決着となるか。弟の松坂侑亮とS級同士で初の同時参加となることにも注目が集まりそう。11年以来2度目の当地記念Vへ気合を込める。

 和田健は地元勢を盛り立てつつ、自らもV争いへ。共同通信社杯の準決では1着を獲った郡司の後ろで食らいつけずに6着。落車が多く波に乗れない状況が続くが、昨年暮れにグランプリを勝った平塚で巻き返しなるか。意地を見せたいところ。

 スピード、パワーで勝るのは東京五輪代表の新田祐大だ。北ライン3車で臨んだ共同通信社杯決勝は前で新山響平が注文通り先行。3番手の守沢太志まで出る断然有利な流れとなったが山口拳矢の単騎捲りを止め切れず無念の4着。ただ、勝ち上がりのレースで見せたパワフルさは断然。ここで決勝を勝ち、次のGⅠ弥彦寛仁親王牌(10月21~24日)へ向けて勢いを加速させたい。小松崎大地が新田の後ろか。菅田壱道、竹内智彦、大槻寛徳も北ラインを厚くする。

 残るS班は清水裕友。平塚は18年ダービー①⑥⑦⑧で初登場。19年記念は決勝7着。昨年グランプリは6着。今回が出場4回目。GPでは平原康多のブロックで失速。勝ってバンクのイメージを良くしたい。差し脚充実の小倉竜二が清水と連係。一予で敗れた共同通信社杯の分も結果を求める。

 古性優作はいわき平オールスターで悲願のGⅠ制覇。その後3場所は欠場しており、ここで復帰する。強気なスタイルは変わらないはず。稲川翔と大阪ワンツーを目指す。