西武園競輪FⅠナイター「第95回スポーツニッポン新聞社杯」は、7日から9日まで3日間にわたって開催される。注目は勢いづく茨城の大物ルーキー・吉田有希。初登場の西武園バンクで3場所連続でのS級Vへ。果敢な走りでシリーズを引っ張る。そのほか木暮安由、地元の森田優弥&武藤龍生、小松崎大地、鈴木裕ら実力者が多数。連日の熱いバトルから目が離せそうにない。(電投番号「26#」)
<S級見どころ>
S級に特進して5場所目となる吉田有希。全てFⅠで決勝入りし、直近2場所は連続完全V。デビューしてチャレンジ、A級から続く進撃は、もう、どうにも止まらない感じ。前走豊橋を勝った同日の夜に、兄で師匠の吉田拓矢が小倉競輪祭でGⅠ初制覇。ムードは最高潮か。地元で力のある森田優弥や武藤龍生はいるが注目度からも主役の評価。もちろんラインの先頭。しっかり仕掛けて先行パワーを発揮する。
吉田の後ろ回りは誰になるか。地元コンビだけでなく関東はメンバーが濃い。点数を戻して復調してきている印象なのが木暮安由。自力型の森田だけなら一歩引いてラインの3番手で連係できそうだが武藤もいて4人になった場合、甘んじて4番手回りというわけには…。やはり理想の位置は吉田の番手だ。前走立川では同県後輩の佐々木悠葵に続きワンツー。ここでは差して優勝を決めたい。
地元戦に燃えるのが森田と武藤。吉田と関東で並ぶか森田が動いての埼玉連係かは状況次第と言えそう。森田は4月当地記念で決勝入りを逃した分も、ここに気合。S級では初となる西武園でのVを狙う。武藤は5月GⅠ京王閣ダービーで決勝に。FⅠでのVは今年3回。ワンランクアップした強さを、ここでも見せるか。
小松崎大地は前走地元戦のいわき平でV。勝負どころで先手ラインの3番手をキープし、3角すぎから捲り気味に追い込みを決めた。流れに逆らわず冷静な運び。最後は強烈に踏み込む。
自在性を生かす鈴木裕も有力なV候補。千葉同士の田中晴基と共に、南関の主力として存在感を示す。
松岡健介は鋭い捲りが武器。武藤と同じく5月京王閣ダービーでは決勝へ。展開が向けば一気に浮上。追い込みで堅実な村田雅一が松岡と兵庫でタッグを組む。
<A級見どころ>
S級の吉田有希と同様に119期で期待が大きいルーキーが上杉嘉槻。7月本デビュー後、2場所目から15連勝。チャレンジから2班に特昇し、2班でも2連続完全V。しかし、3場所目で①①❸着。一気のS級特進はならず。その後は3場所で優勝なし。勢いは少し鈍ったが非凡なスピードとパワーは特筆すべきレベル。果敢に出て押し切りを狙う。
照井拓成も機動力は確か。流れに乗ると好勝負。田中秀治は中近で上杉マーク。食らいつけば連対。地元・宮下貴之は目標次第だが気合で上位争いに食い込むか。