地元エースが6年ぶりの地元記念制覇を狙う

井上昌己

 3回目の地元記念制覇から早くも6年が経過した。

 〝そろそろ〟と思っているのは周囲だけでなく、井上昌己自身もだろう。今年は中盤以降から白星を量産して復調をアピール。10月の広島F1では2年ぶりの優勝を飾った。補充で参戦した競輪祭も動きの良さをアピールし、最終日は山田庸平の捲りを涼しい顔で抜き去った。直前の小倉FⅠも準優勝。「調子は上がってきている」と、状態面に不安はなさそうだ。

 盟友ともいえる荒井崇博が先月の武雄GⅢを制覇。V後の荒井は「(中川)誠一郎と(井上)昌己が強いうちは、まだ頑張る」とコメントした。井上にもしっかりと届いただろう。

  さあ6年ぶりのタイトル奪還を目指す地元記念。昨年はまさかの準決勝敗退に終わっただけに、今年にかける思いは例年以上のはずだ。さらに今年は山崎賢人が不在。周囲の期待も井上に集中するだろう。

 「優勝を目指して頑張ります」

 10月の熊本記念in久留米は熊本支部の嘉永泰斗、11月の武雄GⅢは佐賀支部の荒井崇博がV。最近の九州地区のGⅢは地元勢が勝つ流れになっている。先日の広島記念も地元の松浦悠士が制した。今度は井上の番だ。長崎支部が誇る絶対的エースが、65周年記念以来となる地元記念のタイトル奪還を目指す。