【シリーズ総展望】各地区に実力者がずらり
まずは北日本から順に地区別にみていこう。今年はGⅠで2回の優出を果たした新山響平が好相性の大会で大暴れは必至。5回目のGⅢ制覇へ、スピード全開だ。
追加参戦の菅田壱道は寛仁親王牌で決勝3着後もF1戦で4連続優出中と好調。9月の青森記念でGⅢ初優勝した佐々木雄一の鋭い差し脚も見逃せない。
関東勢は実績十分な武田豊樹を筆頭に、鋭い捲りが武器の天田裕輝、金子幸央に注目したい。先月、9連勝で特別昇級した伊藤慶太郎や、積極性抜群な武田亮も軽視は禁物だ。
南関勢は深谷知広と鈴木裕が追加で登場。一気に層が厚くなった。深谷は地元の伊東記念からの連戦になるが、先行有利な佐世保バンクで持ち味を存分に生かせるはず。
巻き返しを狙う来年に向けて勢いをつけたい和田健太郎や近藤隆司、福田知也、堀内俊介の奮闘にも注目したい。
中部勢は金子貴志、岡本総、竹内雄作、柴崎淳、伊藤裕貴のS1勢の奮闘に期待しよう。
近畿勢は松岡健介がリーダー格。岡崎智哉、窓場千加頼、石塚輪太郎、中西大、小森貴大、福永大智、土生敦弘と楽しみな機動型がそろった。伊原克彦は近況、白星を量産中だ。
中国勢はS1が岩津裕介と柏野智典だけ。パワフルな機動力が売りの竹内翼、才迫開がどこまで他地区に抵抗できるかがカギになりそう。
四国勢は福島武士、湊聖二、佐々木則幸のS1トリオに上位進出の期待がかかる。機動型が手薄なだけに、パンチ力ある日野博幸らの奮闘が必要になってくるだろう。
最後は九州勢。地元の長崎支部からは井上昌己、佐藤幸治、瀬戸栄作、平尾一晃が出場。
6年ぶりの地元記念Vを狙うエースの井上は状態も上昇ムード。21年を最高の形で締めくくりたい。佐藤も近況は奮闘が目立つ。直前の小倉FⅠは連勝で優出。決勝は井上の前で見せ場は作れず終わったが、地元記念に向けて仕上がりは上々だ。
福岡勢も競輪祭で優出した園田匠や、坂本健太郎、小川勇介、大坪功一、林大悟と実力者が勢ぞろい。園田は競輪祭後の豊橋FⅠで優勝、坂本は準Vと好調を維持して参戦する。成長著しい林は8月の防府FⅠでS級初Vを達成すると、10月の武雄FⅠと11月の岸和田FⅠで立て続けに準優勝。直前の小倉FⅠもしっかりと優出を果たした。そろそろGⅢの舞台で大仕事があってもおかしくはないだろう。
熊本勢も10月に熊本記念を制した嘉永泰斗に、先月の武雄GⅢで準優勝した松岡辰泰が再び地元地区のGⅢで大暴れを狙う。復調ムードの松岡貴久も軽視は禁物だ。