玉野競輪の開設71周年「瀬戸の王子杯争奪戦(GⅢ)」はリニューアルなったバンクで26日に開幕。世界の脚・脇本雄太(33=福井、写真)をはじめS班戦士の松浦悠士、吉田拓矢、佐藤慎太郎ら3人が参戦。総勢10人の地元勢の活躍も期待されるシリーズだ。

 脇本は直前の宇都宮ウィナーズカップ決勝、中四国連係の前に完敗した。それでも勝ち上がりで13秒3(400バンク・10秒6)を2連発の爆発力はさすがワールドクラスの脚。「戻していく段階」だが、稀代の加速力で実力を誇示する。

 待ったをかけるのは大会連覇を狙う松浦だ。「凄くいい」とウィナーズカップは確かな手応え。切れの良いスピード生かした自力戦で突破を図るが、メンバー次第では岩津、柏野ら追い込み型や機関車・取鳥の地元勢との連係プレーも可能だ。主役の戦いを展開も。

 昨年のGⅠ競輪祭でタイトルホルダーとなった吉田。1月大宮記念の落車から回復度は100%とはいえないが、同県の吉沢や神山らの支援で機動力をフルに発揮なら争覇級。差し鋭い武藤の強襲も注。

 S班で存在感を示す佐藤慎は年齢を感じさせない走りを披露している。北日本の自力型が手薄だが、そこは歴戦の猛者。テクニシャンぶりを発揮し好走する。

 太田がウィナーズカップで決勝に進出。スピードは好調期を思わせ、波乱を呼ぶ黒馬的存在となるか。