別府競輪の「モーニング7」(第19回アペックス杯)がA級上位クラスを迎え、12日から14日までの3日間開催される。

 A級1、2班の精鋭が集まる混戦相場と言えようが、V争いの中心に推すのはS級経験豊富な台和紀(45=埼玉)だ。今回は格付け2班ながら上位に通用する先行力を身につけた藤田周磨(24=埼玉)と連係できるのが強み。強力埼玉タッグで台が差し脚を伸ばす。


 東日本、中四国、九州からA級1、2班の精鋭が集まる。断トツのV候補は不在。混戦シリーズと言っていいが、頭ひとつリードするのは台和紀(埼玉)だ。S級経験豊富でマーク技術はしっかりしている。昨年12月の小田原から10場所連続で決勝進出、うち2Vと安定した走りを続けている。今期はガッチリS級点をキープし、来々期のS級復帰を見すえている。

 その台に頼もしい援軍がセットで参戦する。同県の後輩・藤田周磨(埼玉)が着実にパワーアップしている。格付けは2班ながら先行力、勢いともに藤田が上位。藤田―台に新井剛央(埼玉)らが加わる埼玉ラインは強力そのものだ。

 藤田の攻めを足場にできる台が自慢の決め脚を発揮するとみたが、そうはさせじと別線勢もやる気。上田学(愛媛)も台に負けじと安定した戦歴を収めている。こちらもS級実績のあるベテランマーカーだ。岡田啓渡(愛媛)や田上晃也(岡山)が強気の自力攻勢をかけるようだと上田にチャンスが訪れる。

 南関、北日本勢も侮れない。南関は差し脚上々の三住博昭(神奈川)が名乗りを挙げる。積極策が持ち味の田頭寛之(千葉)との連係で三住が逆転をもくろむ。

 北日本は佐藤佑一(岩手)が筆頭格。スピードある日当泰之(青森)と息の同期連係を組む。もつれる流れになると、日当のかまし、捲りが飛び出す。目標にできる佐藤が突き抜けるケースもありそうだ。

 九州勢は劣勢の印象だが、タテ脚復活している飯塚隼人(佐賀)や鶴良生(福岡)が上位陣に割って入る。とくに鶴は前々回の地元久留米で久しぶりの優勝をパーフェクトで飾っているだけに、その動向は見逃せないものとなる。マーカーでは小野俊之(大分)に注目。GP優勝など輝かしい実績を持つ地元重鎮のさばきにも注目だ。