持ち味の先行力生かす
真杉 匠
3月の名古屋で記念初Vを飾り、5月ダービーでは昨年に続いて決勝進出。4日間とも最終バックを取る走りで強力先行をアピールした。次のGⅠ6月の高松宮記念杯でも活躍が期待されたが二次予選で敗退。それでも4日間、最終バックを取る積極的な走りで評価が下がることはなかった。
直後の6月30日からの小松島記念では「夏バテの影響なのか体が重たい」。決勝進出を決めたが、本来のパワフルな走りは影を潜めた。それでも決勝戦では魅せてくれた。体を休め、先輩の武田豊樹からのアドバイスを受けての大一番。単騎ながら最終ホームから踏み込み上がり、10秒6の超抜タイムで松浦悠士、地元勢を封じて2度目の記念V9を決めた。「状態的にはギリギリでしたが、それでも勝ち上がれて結果を出せたのは成長していると思います」とキッパリ。精神面でも強くなったようだ。
今までは伏兵の存在だったが今は違う。押しも押されぬ主役の1人。賞金ランキングは13位にまで上昇した。今シリーズと、次のオールスターの成績によってはグランプリ出場圏内にまでランクアップは可能だ。持ち味の先行力をフルに発揮して、初のビッグレースVへの期待がかかる。