小田原競輪開設73周年記念GⅢ「北条早雲杯争奪戦」は、8月25日から28日まで4日間にわたって開催される。

 豪華メンバーがそろうがS級S班からは郡司浩平、守沢太志、清水裕友の3選手。その中で主役を務めるのは地元の郡司。小田原記念4回目のVなるか。ハイパワーの深谷知広、同県同期の和田真久留ら南関、地元の仲間と力を合わせる。そのほか浅井康太や山田英明&園田匠の九州勢の浮上も。連日の熱いバトルに注目だ。(電投番号「36#」)

GⅢ見どころ

南関のエースが4度目優勝もらった

 南関のエース・郡司浩平にとっては大事な地元でのGⅢ。連覇を決めた18、19年以来、初Vの16年も合わせて4回目となる当地記念制覇を目指す。昨年は体調不良で無念の欠場。その分も負けるわけにはいかない。強力南関ラインの軸として役割を果たし、しっかりとチャンスをものにする。少し気になるのは落車後であること。5日目が順延となった6日制ナイターGⅠ西武園オールスター最終日のレースで転倒。背部、後頭部からバンクに叩き付けられた。その後、中8日で今シリーズへ。コンディションはどうか。影響が残ったとしても強い気持ちでカバー。4日間、結果を出すことを意識して走り抜く。

 初日特選から郡司と連係し、前で仕掛けることになりそうなのが深谷知広。愛知から静岡に移籍し、すっかり南関地区をリードする自力型としてイメージが定着。ここもラインを引っ張る。昨年は準決で落車。今年に懸ける思いは強いか。ゴールまで力強く駆け抜ける。

 和田真久留は20年に当地記念を制覇。郡司同様に昨年は病気欠場。2年分の気合で2度目のVを目指す。南関連係から鋭いタテ脚を発揮。郡司と神奈川同期でワンツーへ。人気を分け合うか。そのほか追い込み型の内藤秀久松谷秀幸もV獲りへ名乗り。地元でハッスルする。徹底先行で注目を集める北井佑季は今回が初のGⅢ。ひとまず決勝入りがテーマに。積極策でアピールする。

 郡司のほかS班のスターは守沢太志清水裕友。守沢はオールスターで決勝3着など高いレベルで安定。目標がない場合でも好位を回ればコースを見て強襲。直線での突き抜けが期待できる。一方、清水は近況一息の成績が続く。4回目の出場となる小田原記念できっかけをつかめるか。

 オールスターの一予2でも連係した町田太我がいることは大きなプラス。同県山下一輝も6~7月にFⅠで3連続Vなど追い込み主体の走りで上昇しており、3人で結束となれば中国地区で強力なラインができる。

  浅井康太も有力なV候補の1人。小田原では12年に記念を制し、昨年4月にはFⅠでV。強烈捲りがさく裂するか。

 九州の主力は山田英明園田匠。6月岸和田高松宮記念杯二予(西)では赤板先行の北津留翼に山田―園田で続き、最終バック番手捲りの山田を園田が差してワンツー。ここでもピタリと呼吸を合わせる。先行力ある若手の松本秀之介も2人にとっては頼もしい存在と言えそうだ。