松戸競輪開設72周年記念GⅢナイター「燦燦ダイヤモンド滝澤正光杯」は、8日から11日まで4日間にわたって開催される。好メンバーがそろうが数の面で優位は地元・千葉勢。当地でのGⅢで4回目のVを目指す岩本俊介のほか鈴木裕、和田健太郎、根田空史らで厚いラインを組み上位独占なるか。S級S班は1人だけとなったが清水裕友が出場。無念にも今年のグランプリ出場権は逃す結果となったが確かな実力は変わらない。前々強気に攻めてV獲りへ。闘志あふれる走りで強さを見せる。そのほか豪華な顔ぶれにより連日、熱く激しいバトルが繰り広げられる。(電投番号「31#」)


 結束力で上回るのは1班6人を擁する地元勢だ。軸となるのは、その中で競走得点最上位の岩本俊介か。昨年は準決4着で決勝に進めなかったが、当地でのGⅢでは好走しているイメージが強い。20年の松戸記念(8月開催)覇者で、その年の12月、松戸での千葉記念代替開催でもVゲット。11年9月には取手被災地支援GⅢ代替開催も当地で制している。基本は自力勝負。ただ、同期で先行パワーのある根田空史が一緒なら番手での勝負。鈴木裕、和田健太郎らと決勝で強力ラインを実現させたい。

 鈴木も松戸記念では11年(7月開催)にV歴。その時がGⅢで初の決勝進出だったが根田が前で先行。番手捲りで〝一発ツモ〟。その後、松戸記念は12年、18年、20年と3回出場して全て決勝へ。相性のいい舞台で今年も活躍しそう。和田健は20年12月の千葉記念代替開催で岩本とワンツー。もちろん欲しいのは優勝。回った位置でラインの仕事をこなして直線勝負。ゴール前での突き抜けに懸ける。根田は先頭で積極策か。神奈川の自力型でパワーのある北井佑季や松井宏佑と南関で連係できる組み合わせなら後ろを回るケースも。そうなれば一躍、主役に。17年奈良記念では郡司浩平の逃げに乗ってV。同じ33、地元バンクで2回目のGⅢ優勝も十分に考えられる。

 個の力ならS級S班から唯一の出場となる清水裕友。最後の決戦に挑んだ小倉競輪祭で結果を残せず、今年のベスト9入りはならず。昨年まで4年間続けたグランプリ出場を逃した。ここではモチベーションの維持が一つのテーマとなるか。信頼を寄せる先輩の桑原がいることは大きい。山口同士、同県でのワンツーを決めることに集中し、気力を振り絞って戦う。

 北日本は自力健在の山崎芳仁と差し脚鋭い和田圭がV候補。基本は山崎が前で動く組み立て。追加出場が決まった高橋晋也が一緒になればラインはさらに強力になる。一発の魅力は野田源一。地元GⅠ競輪祭では一予2走目、二予Aと2着で準決へ。流れに乗って捲ると怖い。関東の主力は追い込み主体の武藤龍生と武田豊樹。目標次第で浮上がありそう。