稲川翔が鋭脚を発揮だ

 22年の稲川は、優勝が8月松戸FⅠ戦の1回だけだった。10月のGⅠ・寛仁親王牌でファイナリストになるなど、シャープな決め脚は堂々たる一線級。年またぎの地元岸和田では連係した和歌山勢が不発と見るや俊敏に切り替えて好位をキープし、捲って優勝と格の違いを見せつけた。目標不在でも捲りを併用した決め脚と素早い変わり身で突破してくる。

 地元で気合が入るのは稲垣。自力は捨てていないが、目標があれば番手戦も可能。稲川との近畿タッグで台頭を狙う。自在型として成長を目指す窓場千加頼が好戦だ。

 隅田は栃木から生まれ故郷の岡山へ移籍した。当初は波に乗れなかったが、年頭の別府の初日特選で、最終6番手から捲ったスピードは強烈。勝ちパターンは捲りで注文も付くが、底力は相当なモノがある。バック本数1番(S級)の同県の山根の存在は心強く、好位有利に浮上の場面もあろう。

 阿竹は好調時ほどではないが、対敵次第で自力と差しを使い分けて存在感を示す。島川将貴の追加参戦で展開有利に台頭も。前走の大宮記念で3連対し1勝と動き光る湊、決め脚に威力を持つ山形一気を含めて徳島勢の層が厚い。林を先導役に吉本―坂本ら福岡トリオが強力スクラムを形成。前で走る林が和歌山記念同様、果敢に主導権を奪えば、機動力兼備の決め脚の威力が光る吉本にもチャンスがふくらむ。スピード勝負に持ち込めば柴崎も強い。本来のデキがあれば、三重コンビの西村を連れての一撃が怖い。


復調吉村 主役の戦い

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