別府競輪の「モーニング7・第2回MOSTA杯」が4日から3日間開催される。今シリーズはA級1、2班戦。V候補筆頭と目された尾形鉄馬(33=宮城)が直前の松戸決勝での落車の影響で負傷欠場となり、脚力接近・実力拮抗のさらなる混戦相場となったが、好調度なら渡辺正光(35=福島)も負けていない。今期はS級から降格も、前々走の岸和田決勝では自力に転じた原田隆―鈴木伸之にスイッチしイン強襲から優勝をもぎとると、前走前橋でも利根正明の番手から自力に転じた坂本修一を追走、ゴール前でかわし見事、単騎戦での連続Vを飾った。

 渡辺の浮沈のカギを握る北日本の機動力型は井上公利(41=宮城)と格付け2班ながら先行勝負が持ち味の中込健太(27=秋田)だ。ともにケレン味のない自力勝負が持ち味。金澤幸司(37=福島)、追加参戦で前走準Vの小橋明紀(49=青森)ら北日本勢が息の合った連係を披露する。

 関東は矢口啓一郎(42=群馬)が代表格。GⅠ常連として長年S級で活躍した頃を思うと物足りなさは否めないが、存在感は絶大。後輩の矢島一弥(37=群馬)とワンツーを目指す矢口を山本修平(27=東京)が引き出すパターンも十分。関東も前述の北日本勢にヒケを取らない陣容を敷く。

 南関は熟練・坂木田雄介(48=千葉)が長年貫いてきた自力勝負で上位陣を脅かす。気心知れた山本健也(41=千葉)と齋藤宗徳(38=千葉)が坂木田を援護する。坂木田の攻め方次第では山本にも勝機が訪れる。

 中四国勢から小川祐司(40=愛媛)が名乗りをあげる。S級降格後の4場所は苦戦を強いられているが、かまし、捲りのスピードは魅力一杯。ツボにはまれば逆転十分だ。大ベテランの小川巧(56=岡山)が小川祐マークを食い下がる。

 九州勢は城戸崎隆史(50=福岡)に元気がないだけに劣勢の印象。それでも調整に余念がない。過去にはS級で時折、一発捲りを放ち穴党を喜ばせた。同じ北九州の勝部貴博(34=福岡)がハッスルし、尊敬する城戸崎を引き出すシーンが思い浮かぶ。


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