佐世保競輪ミッドナイト「オッズパーク杯」は4月1日から開幕。

 今節はA級1、2班の7レース制で、実力に差がないメンバー構成だ。確たる主軸が不在で展開ひとつの様相だ。


 そのなかで得点上位のベテラン佐藤朋也(43=秋田89期)、小林則之(47=静岡85期)あたりが主力を形成していくか。予選スタートでも2月末にA級初Vを決めた船瀬惇平(29=広島111期)も力を付けており、特選組を脅かす存在となるか。

佐世保ミッドナイト展望

 北勢の軸は佐藤朋也。S級でも活躍していた実力派で、A級に入れば常に優勝圏内には、きっちり入ってくる。近況では1月末の別府で上川直紀マークから他派の動きに合わせて番手捲りを放ち、久々の優勝を決めた。今節はラインの先頭で戦うケースもあると思うが、タテ脚も秘めているので展開に応じた攻めになるであろう。

 理想は予選から果敢な逃げが身上の菊池翔(28=福島119期)が勝ち上がり、準決、決勝と連係できればベストであろう。とにかくラインの形成次第か。もし自力自在の戦いになっても混戦になれば一撃の魅力がある。

 関東、南関勢では福田滉(23=栃木115期)と小林則之に注目したい。

 福田は今期S下がり。落車などのケガで、なかなか本調子には戻っていなかったが、3月初旬の久留米で❶①❶。早坂秀悟の番手できっちり優勝をモノにした。今は以前の自力自在の攻めじゃなく、追い込み主体の戦い。それだけに今回、地区的に有力な自力型が見当たらないだけに、どう攻めるか要注意。さばく競走か南関勢と連係になるのか、注視したい。

  小林も今期S下がり。今年は、まだ優勝がなく、意外と苦戦している。直近の大垣が❷②❻。歯車さえ、かみ合えば当然、争覇圏内の実力派だ。北勢との連係も視野に入れつつ、持ち前の鋭い捲りが出れば好勝負必至だ。

  瀬戸内勢では船瀬惇平に期待したい。2月末の小倉で3②❶、A級初優勝を決めた。東矢圭吾が先行し、その3番手からグイッと伸びて決めた。好調の要因は「街道で、長い距離を乗るようにしてからですね。大体、1日100㌔は乗ります」。その成果からかハナを切った時の粘りが増し、叩かれても中団があれば、立て直して伸びてくる。

 今回は先行有利な当所だけに十分、狙える。あとは調子をきっちり整えてきているかどうかだ。マークは同乗すればベテラン小川巧(56=岡山57期)が番手を守っていく。

 地元地区の九州勢は田中陽平(33=熊本97期)、今月から沖縄登録となった工藤文彦(40=沖縄97期)、佐々木翔一(36=佐賀93期)が主力になる。

 そのなかで近況の気配では佐々木が1番手か。2月中旬の高知で2①❶で優勝。松本一志の番手で、きっちり展開をモノにした。一時は落車のケガなどで低迷している時期もあったが、今は競走得点90点オーバー。ようやく機動に乗ってきたか。今回はラインの先頭で戦う形になるかもしれないが、まだ奥の手のタテ脚も健在。乱戦になれば一発あっても不思議じゃない。

 田中、工藤の97期同期生はどう出るか。佐々木と同乗のケースは連係し、田中が番手でハッスルする流れか。ただ近況、落車負傷の影響もあり、どこまで調子を戻しているかがポイント。

 工藤は流れさえ向けば、きっちり確定板には突っ込んでくる脚を秘めている。

 とにかく今シリーズは混戦必至で展開ひとつのムードだ。


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