別府競輪の「モーニング7・第20回アペックス杯」(FⅡ)がA級1、2班の精鋭を迎え、11日から13日まで開催される。突出した選手は不在。波乱含みのシリーズと言えるが、頭ひとつリードするのは119期の辺見光輝(21=福島)だ。初挑戦の別府バンクで持ち前のパワーを見せつける。


 東西の精鋭が集まる1、2班戦。見どころの多いシリーズと言えるが、先行力でリードするのは辺見光輝。昨年5月、特班によりチャレンジを卒業。格付け2班ながら、その後もケレン味ない自力攻勢でV争いにしっかり加わっている。今年は仕事始めの小倉で3日間、先行し完全Vを飾ると、続く京王閣は①②❶で制した。その決勝は高田修汰(福井=115期)の巻き返しを利して番手差しを決める意外な展開となったが、4月前橋では3日間先行策を取り、今年3度目の優勝を3連勝でピシャリ締めた。

 伊東→四日市の前2場所こそ、決勝進出を逃がしているが、アマ時代にインターハイのケイリン種目で優勝するなど、将来を嘱望される北日本の機動力型だ。別府バンクは初挑戦。風の強いことで知られる当バンクだが、若さと勢いで切り抜ける。辺見とセット配分で小笠原昭太(47=青森)と佐藤雅彦(41=宮城)がニヤリ。ともに優勝から遠ざかっているが、展開は辺見が作る。今のところどちらが番手を回るかは微妙だが、絶好の差しパターンを築ける可能性がある。

 南関は小林則之(47=静岡)が代表格。S級から降格後の今期は美酒を味わえていないが、4場所連続優出中と気配は悪くない。後輩の長谷部翔(28=静岡)に乗れると小林にも勝機が訪れる。中国は小玉拓真(33=岡山)と近藤修康(51=岡山)が息の合った同県タッグ。ともにS級からの降格組だが、前を回る小玉は3月名古屋で吉田智哉(愛媛)の逃げを利して今年初Vを飾った。ツボにはまったときの捲りが脅威だ。

 九州勢はスピードタイプ利根正明(33=大分)が地元戦でハッスル。西田大志(32=福岡)、那須久幸(50=福岡)の久留米コンビがラインを編成しV争いに割って入る。波乱の目は戸邉捺希(24=埼玉)と今野有樹(25=愛媛)。ともに鋭いタテ脚を武器に持つだけに、その動向が見逃せない。


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