宇都宮競輪開設74周年記念GⅢ「宇都宮ワンダーランドカップ争奪戦」は、5月18日から21日まで4日間にわたって開催される。

 S級S班からは新山響平、佐藤慎太郎、松浦悠士の3人が出場。本命は平塚ダービーで力強い走りが光った新山だ。共に決勝に進んだ佐藤がここでも新山と連係してワンツーを狙う。松浦も自在な走りでV争いへ。迎え撃つ地元勢は先行パワーある真杉匠を中心に坂井洋、長島大介、神山拓弥らで関東も強力なラインナップ。宇都宮記念2Vの浅井康太も有力なV候補に。そのほか好メンバーがそろって熱戦を繰り広げる。(電投番号「24#」)


GⅢ見どころ

〇新山が攻める

 昨年11月小倉競輪祭を制して初めてS班戦士となって迎えた今年。序盤は勢いに乗れなかった新山響平だが3月GⅡの別府ウィナーズカップで決勝に進んでから成績は右肩上がり。優勝こそないが4月のGⅢ2場所でも四日市、武雄とファイナルへ。武雄では難敵の脇本雄太に敗れたが2着に。そして直近GⅠの平塚ダービーでも初戦から積極果敢な走りで力強さを見せてベスト9入り。好調さを強烈にアピールした。舞台が400から500に変わってもスタイルを変えることはないだろう。迷わず強気に攻めて、自信の走りで今年初Vを手にするか。

 北日本S班同士で新山とタッグは佐藤慎太郎。ダービーでも2走目のゴールデンレーサー賞から準決、決勝と3回連係。そのうち準決と決勝で新山の番手を回り、準決は差してワンツー。決勝は犬伏湧也に先手を許した新山が5番手から捲るも清水裕友の二段駆けに屈して不発に。乗って突っ込みを狙った佐藤は3着。ここでは決勝でのワンツーへ。勢いに乗る新山と力を合わせてゴール前勝負。差し切りVで最高の結果を実現させたい。

 今シリーズ、もう1人のS班は3月別府でGⅡを制した松浦悠士。ダービーでは武雄記念で落車負傷した影響もあってか4走1着なし。二予5着の時点で上位進出の道を絶たれた。リズムさえ戻れば、どんな状況にも柔軟に対応。確かな脚力とセンスでV争いを演じる。

 層の厚さでは地元栃木の面々のほか力のある選手がそろう関東勢だ。中でも注目は地区を代表する先行型となった真杉匠。ダービーでは準決で新山との先行バトルに敗れて8着。3年連続での決勝入りはならず。地元記念初Vと同時に、果たすべきは新山へのリベンジ。動ける坂井洋長島大介、追い込みで安定感のある神山拓弥も心強い味方。スピードある佐々木悠葵や4月久留米GⅢを制し119期・橋本壮史も好走へ。またレジェンド・神山雄一郎が通算900勝リーチ。地元で大偉業達成へ期待は大きく膨らむ。

 中部のV候補は過去に当地記念を2回制している浅井康太。直近GⅢは4月四日市で地元Vをゲット。ここも実績あるシリーズで活躍へ。鋭いタテ脚で勝負をかける。

 南関の軸は追い込み型で強い内藤秀久になるか。同県後輩で勢いを増している青野将大やスピードある根田空史との連係から浮上を狙う。


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