別府競輪の「モーニング7・みんなの競輪杯」(FⅡ)は18日から20日まで3日間開催される。今シリーズは121期の新人6人がV争いを引っ張るチャレンジ戦。今すぐにでもA級で通用する脚力を持つ121期勢のうち注目したいのが地元の甲斐俊祐(24=大分)だ。将来を嘱望される九州の機動力型は決勝常連。ケレン味ない自力攻勢で地元Vを目指す。


 チャレンジ戦は例によって121期勢が優勝争いの中心となる。新人6人の動向にまずは注目したいが、気合、集中力の高さでは地元の甲斐俊祐(24=大分)が一番。師匠の小野俊之(77期)の教えを忠実に守り、小細工なしの先行勝負を貫く。早駆けも辞さない戦法はときとして捲られることや、後続の差しを許すケースも見られるが、常にBS線を先頭で通過するレーススタイルは評価に値する。

 アマ時代は16年インターハイ・スプリント優勝、19年インターカレッジ・タンデムスプリント優勝などスプリント競技で活躍した。昨年4月の松戸でデビュー。これまで優勝は昨年9月高松での1回のみと意外な戦歴だが、前述のように目先の着にはこだわらず、スケールの大きい競走に専念するあまり、ラストの直線で失速するパターンも多い。

 しかし、昨年10月の武雄から15場所連続で優出中と安定したパワー戦で地元ファンの声援に応えてくれよう。甲斐にとって松本秀之慎(20=熊本)の存在は楽しい限り。メンバー次第となるが、九州連係も可能。松本は兄・秀之介(117期)と汗を流し、メキメキ頭角を現してきた。通算7度の優勝はパワーの証明でもある。

 照井力斗(21=岩手)が手ごわい。直前の名古屋では近畿ラインの4番手から豪快に捲り、6度目の優勝を飾っているようにタテ脚に踏む脚力は甲斐ともまったくヒケをとらない。照井にとって同じ北日本の大川剛(24=青森)が特班したことはマイナス材料となる。大川の代わりに追加あっ旋されたのが松下綾馬(26=岡山)だ。決勝で同期に苦しめられてはいるが、昨年12月の小倉から12場所連続優出中と力を付けている。ここらで初Vの予感も。

 池田伍功羽(20=熊本)、眞砂英作(27=香川)は劣勢の印象。マーク陣では76点の競走得点を持つ浅沼聖士(41=静岡)に食指が動く。3月宇都宮では久保将史(神奈川)の先行に乗り降班後、初Vを飾るなど力はある。決勝で照井をスンナリ追走できれば浅沼がチョイ差し。 


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