第7回施設整備等協賛競輪GⅢ「京都向日町カップ」は、6月8日から11日まで京都向日町競輪場で開催される。

 GⅠ高松宮記念杯(岸和田)直前でS班ほかトップ選手の多くが不在。激戦模様だが、層の厚さは近畿勢が上回る。本命期待は地元ホームでGⅢ初優勝を目指す畑段嵐士だ。自らも動けるが近畿同士の機動型で力のある南潤や小森貴大と連係なら有利。好位回りから抜け出すか。GⅠタイトルホルダーの稲垣裕之も地元で好走へ。四国のV候補は太田竜馬。断然のスピードで圧倒する場面も。そのほか各地区から好メンバーが出場。4日間にわたって熱戦を繰り広げる。(電投番号「54#」)。


GⅢ見どころ

GⅢ初制覇だ

 3月1日決勝のFⅠで、当地2回目のS級優勝を決めた畑段嵐士。自力ではなく同期石塚輪太郎の番手を回り、5番手から捲った石塚の動きに乗って追い込みでチャンスをものにした。今年2回目のVは前々走5月高松FⅠ。この時は自らがラインの先頭。5番手捲りで先手ラインの二段駆けを粉砕。連係した2人と3車で上位独占を決めた。ここでは頼れる仲間に前を託せそう。自力で強い南潤や小森貴大の仕掛けに乗って好展開から初のGⅢ制覇へ。地元での勲章ゲットへ集中する。

 復調ムードは17年7月デビューの111期で最も出世が早かった南潤。長く続いた低迷から脱し、3月いわき平FⅠで2年5カ月ぶりのV。その後も自力でパワフルな走りを続ける。デビューから史上最速でGⅢ優勝を決めたのが18年4月函館4日制ナイター。19年3月には3日制小倉で美酒。ここで3回目となるか。積極策で力を出し切る。

 地元で忘れてはならない存在がGⅠ覇者の稲垣裕之。向日町GⅢは08年、16年と記念で2回優勝。地元同士の畑段ほか近畿で力を合わせてV争いへ。熱い走りを見せる。

 個の力では太田竜馬がリードする。落車の影響もあってか好調時には足りない状態と言えそうだがスピードとダッシュは抜群。中四国には石原颯のほか自身よりも若い自力型がいて、後輩に前を任せるケースも。そうなるとさらに怖い。

 関東は茨城の朝倉智仁芦沢辰弘が同県タッグ。朝倉は自力を基本に自在な立ち回りも可能。前々で強気な走りを見せる。4月久留米GⅢでは茨栃4車の先頭で発進。後ろ3人をワンツースリーに導いている。ここでは自身と芦沢でそろって確定板に。埼玉の山田雄大は5月宇都宮記念で決勝へ。勢いがあり、関東の若手で注目したい一人だ。

 根田空史はカマシが得意。自在戦で近況安定している佐藤龍二と南関同期で連独占を狙う。北日本は自在の佐藤一伸に追い込みが基本の桜井正孝。混戦になると浮上がありそう。


スポニチロゴ