A級1・2班戦見どころ
中四国、中部、近畿、九州の4地区、斡旋の顔ぶれを見れば中部勢が今シリーズをリードしていくか。
期待の1車は小西晴己(21=三重121期)。春先は体調がパンとせず、波に乗れなかったが5月前橋で山本健也、矢口啓一郎を相手に完全V。その後、続けて優出しているが、あと一歩のところで優勝に届かず。少し仕掛けをためらうところはあるが、踏み出した時のスピードはS級クラスのものがある。ここはケレン味なく、駆けることが出来れば5月以来のVも見えてくる。
マークは小西と同乗すれば同県・上田裕和(42=三重86期)がガッチリ。無風で回れば、いい勝負に持ち込む。
ベテラン富永益生(52=愛知66期)も展開次第で上位争いに。ほかでは今期1、2班に昇班した近谷涼(31=富山121期)が、かなり活躍しそうな気配がある。初戦の松戸で1①❼ 。決勝は慣れない番手戦となり、競り込まれたのが全て。チャレンジ戦から積極的な競走を見せており、ラインのマーク陣にとっては、近谷のハコは魅力十分であろう。
小川将二郎 高津晃治
中四国勢は日野博幸(39=愛媛103期)、小川将二郎(20=徳島121期)の気配次第になってくる。予選から勢いある小川がきっちり勝ち上がってくれば、タテ脚ある日野の番手戦は十分あるし、佐竹もラインを固めて、直線勝負にかけてくる。
高津晃治(43=岡山87期)はスジに強力な自力型が不在なので四国勢と連係するか、あとは番組次第になってくる。ためて回ってくれば決め脚の良さがあり、当然、主力存在になってくる。5月西武園FⅠ初日S級予選では展開が向いたとはいえ、タテ脚を発揮し1着。混戦になればズバッと伸びてくる。
福元啓太 堀僚介
近畿勢では福元啓太(26=大阪119期)が筆頭格。前回取手(❸①❼)では初日、前期A級№1の中島詩音を相手に主導権を奪いきり、3着に粘った内容が光る。近況、時折、大きい着を取ることもあるが、ハマった時のスピードは格上が相手になっても、十分、通用するものがある。
同郷の堀僚介(28=大阪109期)は福元と連係できれば番手を主張し、タテ脚を生かせる流れも十分。4月の向日町決勝では逃げてしぶとい村田瑞季のハコを回り、優勝を決めているだけに決勝で福元とタッグを組みたいのが本音であろう。
前田義和 松本秀之慎
九州勢ではS下がり、前田義和の動きひとつであろう。前期のS級戦では体調が整わず、大敗するケースが目立ったが、そこそこ戦える状態であれば相性いいバンクだけに、道中の気配次第では上位争いに加わってくる。
マークは手堅い樫山恭柄(37=福岡92期)か。流れさえ向けば出番は十分。あとは近況、伸びがいい山口龍也(28=長崎111期)は穴で狙ってみたい選手だ。
前期後半に特昇した松本秀之慎(20=熊本121期)は前回小倉が1②落。決勝で転倒しているだけに、その影響は気になるが、本調子に近い気配になっていれば本領のカマシ、捲りがサク裂する。前回準決では逃げて強力な秋本耀太郎をきれいに捲っているだけに、九州勢の浮沈を握っているのは彼かもしれない。